日常生活において、様々な場面で活躍するマルチツール。
小型のものを、車のキーホルダーに付けている方を見かけることもあります。あなたも1つは持っているかもしれませんね。
でも、近頃は警察による刃物類の取締りが強化されていて、街中でナイフ付きのマルチツールを持ち歩くことは、職務質問された際に不要なトラブルの原因になりかねません。
今回は、そんな不要なトラブルに遭うリスクを軽減してくれる、ナイフレスマルチツール、レザーマン STYLE PSをご紹介します。
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軽量コンパクトでナイフレス!STYLE PSの8つの機能
コンパクトなのに充実の8つの機能
プライヤー収納時で7.5センチメートル、45グラムと軽量コンパクトなSTYLE PSには、以下の8つの機能があります。
順番にご説明していきましょう。
- スプリングアクション・ニードルノーズプライヤー
- スプリングアクション・レギュラープライヤー
- スプリングアクション・ワイヤーカッター
- ハサミ
- フラットプラスドライバー
- 爪ヤスリ
- ピンセット
- カラビナ/栓抜き
①スプリングアクション・ニードルノーズプライヤー
②スプリングアクション・レギュラープライヤー
③スプリングアクション・ワイヤーカッター
①スプリングアクション・ニードルノーズプライヤー
ニードルノーズプライヤーは、針金をねじったりロープをほどくなどの細かい作業によく使います。
②スプリングアクション・レギュラープライヤー
レギュラープライヤーは、火にかけているコッヘルをつまむなど、しっかりと物をつかみたい時に重宝します。
③スプリングアクション・ワイヤーカッター
ワイヤーカッターは針金を断ち切りたいときなどに使用します。
すべてスプリングアクションになっているため、グリップを握り込んだあとにバネで元にもどり、すぐにまた握り込むことができて便利です。
④ハサミ
ナイフレスモデルのため、糸のほつれや釣り糸の切断などの場面ではこのハサミを使用することになります。
⑤フラットプラスドライバー ⑥爪ヤスリ
先端部分はフラットですが、先端から根本にかけて台形状になっているため、プラスねじを回すことができるようになっています。また、側面が爪ヤスリになっています。
⑦ピンセット
カラビナのつけ根部分にピンセットが収納されており、爪を引っ掛けてカラビナの方に引っぱると抜き出すことができます。
ピンセットとしての精度はあまり高くなく、先端付近を押さえないと、ものをうまくつまむのは難しい印象です。
⑧カラビナ/栓抜き
ツール本体の端がカラビナになっており、ファスナーや細引きなどに引っ掛けることができます。
すぐに取り出して使えるようにしたい時や、テントの中で紛失しないようにしたい時などに便利です。
ナイフレスのマルチツールを持つメリット
ナイフがないことによって得られるメリット
STYLE PSには、ナイフブレードがありません。
マルチツールにおいて、小型のナイフは頻繁に使う機能ですので、これがないと不便に感じる場面があると想定されます。
しかし、ナイフがないことによるメリットがあるのです。持ち運び時のリスクの低減です。
どういうことか、以下でご説明します。
銃刀法と軽犯罪法
マルチツールに関連する主要な法令は大きく2つあります。銃砲刀剣類所持等取締法(いわゆる銃刀法)と軽犯罪法です。
銃刀法第22条では、業務または正当な理由なく、刃体(刃の長さ)が6センチメートルを超える刃物の携帯を禁じています。
業務とは、例えば調理師が仕事に行くためにバッグの中に刃物を入れている時などです。
正当な理由とは、例えば刃物を購入した帰りにその刃物を所持しているような状況です。
小型のマルチツールには、刃の長さが6センチメートルに満たないものが多いですが、だからと言って街中でいつでも自由に持ち歩けるわけではありません。
軽犯罪法によって、凶器を隠し持っていることが禁止されているからです。
使用法によって人を殺傷できる器具は、正当な理由なく持ち歩いていると取締の対象となります。
この正当な理由とは、すでにお話しした銃刀法と同じです。
法令の趣旨を理解して適切に利用することが大切
さて、ここでSTYLE PSにナイフがないことを思い出しましょう。
街中で、理由もなくナイフを持ち歩いていると、取締の対象になる可能性があります。
ナイフレスであれば、そのリスクを減らすことができるのです。
ただし、コンパクトながらもハサミがついており、ハサミも軽犯罪法の取締対象となっていることには、注意が必要です。
マルチツールは困った状況を解決するためのツールであるため、その性質上、使い方を誤れば人を傷つけてしまう可能性があることを日ごろから意識しておきましょう。
登山やキャンプで使うために、フィールドでマルチツールを持ち歩くことは正当な理由ですが、フィールドまでの道すがら、街中で所持していることはグレーゾーンといわざるをえません。
リスクをゼロにしたければ、使う可能性がない時は持ち歩かないようにするしかありません。
マルチツールを所持する各人が、一般市民の安全のために作られた法令の趣旨を理解して、使う可能性がないフィールドまでの道のりでは、すぐに取り出せないように袋に包むなどして、リュックザックの中にしまっておきましょう。
警察官に職務質問された際に、無用なあつれきを生じさせないような配慮も大切です。
レザーマン STYLE PSは機内持ち込みは基本的に不可能
レザーマンツールジャパンの公式ホームページには、STYLE PSはアメリカでは機内持ち込みできる一方、日本では持ち込みできないとの記載があります。
レザーマンツールジャパン公式ホームページ 「よくある質問」より引用
詳細は、各航空会社に確認するよう提示されていたため、本記事作成にあたりメールにて、国内大手航空会社の2社に問い合わせて、両社から回答をもらいました。
1社目からは、以下の趣旨の回答がありました。
・国内線、国際線ともに機内持ち込みは不可
・海外出発便は、外国当局の規制と判断によるので、現地で確認してほしい
・一見して脅威を抱かせる形状をしており、凶器と判断され得るものは持ち込み不可
もう1社からの回答趣旨は、下記のとおりでした。
・国内線、国際線では工具として長さ15センチメートル以下、小型ハサミとして6センチメートル以下であれば持ち込み可能
・STYLE PSは、ハサミは先端が丸く、機内持ち込みは可能だが、当日係員が現物を確認したうえで持込み不可と判断する場合がある
・受託手荷物として預け入れることを推奨する
後者については、持ち込みの可能性を感じさせる返答ではありますが、実際に保安検査場で没収されると、かなりのショックを受けることは容易に想像できます。
ナイフレスのSTYLE PSでも、基本的には持ち込みはできないと考えた方がよいでしょう。
購入時の注意点とメンテナンス方法
レザーマンの代名詞!25年保証を受けるための注意点
レザーマンといえば、25年保証が有名です。ただし、日本で購入する場合は、正規輸入代理店のレザーマンツールジャパン株式会社か取扱店舗で購入する必要があります。正規品には、ツール本体に「LTJマーク」が刻印されています。
ネットでは、並行輸入品を安く買うことができます。
並行輸入品とは、正規輸入代理店を通さずに、現地で直接買い入れをし、輸入されたもので、それ自体は違法ではありません。
ただし、並行輸入品には上の写真の「LTJマーク」はありませんので、正しい使い方をして壊れたとしても25年保証の対象にはなりません。
25年保証を求めるのであれば、正規輸入代理店か取扱店舗で購入する必要があります。
汚れのふきとりと注油が基本!日常のメンテナンス方法
プライヤーやハサミはステンレスでできているため、使用後は全体を乾いた布で拭き取って汚れを落とします。
特に海水に濡れた場合には、サビの原因になってしまいますので、ジョイント部分に潤滑防錆効果がある、クレ556などを使用してお手入れします。
長く使うために、使ったあとのお手入れは手間をおしまずにしたいものですね。
ちなみに、サビとサビが原因による故障は、25年保証の対象外となります。
まとめ
レザーマンSTYLE PSは、8つの機能を有するわずか45グラムの軽量コンパクトなナイフレスマルチツールで、価格は記事執筆時点で6,050円(税込)です。
ナイフがないことで不便な場面もありますが、軽犯罪法にもとづく取締りのリスクを低くすることができると考えられます。
ただし、街中で携帯する際は、無用なあつれきを避ける配慮をする、不要な時は持ち歩かないなどの注意が必要です。
正規輸入代理店や取扱店舗で購入すれば、25年保証を受けられますが、長く使用するために日常からメンテナンスするよう心がけましょう。