ブッシュクラフトをするうえで必要最低限の道具(ギア)でキャンプをするこのスタイルに欠かせないのがナイフです。フェザースティックの記事にも少し書きましたがより詳しく説明しようと思います。
ブッシュクラフト でナイフを使用する頻度はとても多く、料理やフェザースティック、バトニング、チョッピングなどが挙げられますが、今回はバトニングで使用する際に最適なナイフに絞って説明していきます。


バトニングでなぜナイフが必要なのか

バトニングとは簡単にいうとナイフを使う薪割りのことですが、焚火を行ううえでバトニングは必要な技術になります。
太いままの木材だと着火剤で火をつけてもなかなか火をつけることができません。
木材を細くして燃えやすくする必要があり、斧などで太い薪を小割にして小割から更に着火が早い人差し指サイズの薪を作るのは斧などの大きい刃だとなかなか難しいので、そんな時にバトニングができると重宝します。
バトニングを行う際に必要なナイフとは

バトニングをする上でのナイフ選びは非常に重要だと説明しましたが、ではどんなスペックのナイフが必要なのでしょうか。
バトニングナイフに適した素材
先の記事でも紹介しましたが、ナイフに使われる素材は大きく分けてステンレスとカーボンの2種類があります。
通常だと、錆びやすいか切れやすいかで素材を選ぶべきだと思いますが、バトニングを行う際であればどちらでも問題ないと思います。
バトニングは木材を「切る」のではなく「割る」ので切れ味というより、耐久のある素材が求められます。
バトニングナイフに適した刃厚

バトニングを行う上で必要なナイフのスペックに於いて刃厚が最も重要だと思います。
最低限3mmは必要だと思います。
刃厚が細いと刃がかけてしまったりすることがあり、大変危険です。
極端に言えばオピネルナイフのような薄い刃のナイフでバトニングをすると刃が折れたり破損する原因になりますのでバトニングで使用するナイフを選ぶ際には刃厚は非常に重要となります。
できればフルタング仕様
フルタングとは、プレートを構成する1枚の金属のいたがナイフの先端から後端まで通っている構造のことを言います。
ナイフの種類の中で最も頑丈と言われ、バトニングをする際に最適なナイフになります。
ただ、フルタングのナイフは値段が高くなるので長い目で見ると良いのですが最初の一本であればフルタングにこだわらなくても良いかもしれません。
モーラナイフであればガーバーグがフルタングで使いやすいです。
フルタングでないモデルであればオーソドックスなCompanion Heavy Dutyを検討するのが良いと思います。

刃の形状(上級者向け)
上記のスペックのナイフであればほとんどの場合、バトニングをすることができますが、より簡単に、且少ない力で木材を割りたいのであれば刃の形状も意識してみてはいかがでしょうか。
ナイフの形状にはスカンジグラインドやホロウグラインドなど様々な形状がありますが、バトニングをするのであればコンベックスのナイフが良いと思います。
コンベックスとはハマグリ刃とも言われ、プレートの側面が凸情に膨らんだ形状のことを言います。
この形状のため、切れ味はあまりすぐれませんが、切り開く力がかかりやすく、また、耐久性もあるのでバトニングではもってこいの形状です。
初心者におすすめのナイフとは?安いナイフは折れやすい?

上記のスペックがあるナイフは、バトニングを行う際であればおすすめかなと思います。
特に現在ではAmazonなどのネット通販でも売られているモーラナイフなどが代表的なナイフであると思います。
中には、安いナイフも存在しますが、素材が陳腐であったりして折れやすい場合もあるので初心者の方であればモーラナイフをおすすめします。
モーラナイフの中でもいろいろな種類があり、フルタング仕様ももちろんあるので是非使ってみてください。
モーラナイフでブッシュクラフトにおすすめナイフ
モーラナイフで一番おすすめなのはモーラ・ナイフ Mora knife Companion Heavy Dutyです。
ステンレスとカーボンがありますが手入れに手間がかかるのはカーボンです。
ステンレスは錆にくいので扱いやすいので初心者の方にはお勧めです。
もちろん、フェザースティックを作るのにも適している万能なナイフです。
今までかなりハードに使っていますが折れたり刃がかけたりした経験はありません。
モーラナイフの中でもワンランク上のナイフです。フルタング仕様で上記のHeavy Dutyよりもバトニングの際の安心感はあると思います。
値段も質感もワンランク上ですので長く愛用できるナイフだと思います。
鉈でもバトニング(薪割り)はできる?

鉈でもバトニング(薪割り)をすることは可能です。ただ、重厚感がある鉈をわざわざ持っていくより、ナイフでできるのであればナイフでバトニングをすることをおすすめします。また、鉈は太いマルタを割ることは簡単にできますが、細くするのには力加減が少々難しいです。木材を細くするのであればナイフの方が向いていると思います。
まとめ

これまで様々なブッシュクラフトの技術を紹介してきましたが、ナイフ1本でブッシュクラフトを行うのであれば、バトニングを行うことを想定したナイフを選んだ方が良いと思います。上記に記載したスペックのナイフでフェザースティックやチョッピングもある程カバーすることができます。
鉈や斧などを使うのも手段のひとつですが、ナイフ1本でも様々なことができるので鉈や斧を購入する前に最適なナイフを選ぶことをおすすめします。これからブッシュクラフトスタイルのキャンプにチャレンジされる方は是非ナイフ選びに重点を置いてみてください。

