キャンプでの火起こしはライター・マッチ・ファイヤースターターなどの方法があります。
ブッシュクラフトスタイルのキャンパーで人気の着火方法としてフェザースティックというものがあります。
フェザースティックを使って火を起こすことで自力で焚火をする満足感と非日常的な感覚を楽しめます。
ただ、「フェザースティックで火を起こしたいけど上手に火がつかない。」「そもそもフェザースティックってどうやって作るの」と思っている人も多いと思います。
そこで今回はフェザースティックの基本的な使い方や、上手に作る方法について初心者向けに紹介していきます。
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フェザースティックとは?作り方!
フェザースティックとは、細い木材の先をナイフで羽毛状に毛羽立たせたスティックのことで、焚き火などに着火する際に使う天然の着火剤です。
最近では、環境に配慮された長持ちする着火剤が安く手に入りますが、キャンプ場などで市販の着火剤がない場合には、このフェザースティックが活躍します。
焚き火に火を着ける時に、フェザースティックをスマートに使うと、上級者のようでかっこいいですよ!
フェザースティックからメタルマッチでの着火を動画にしてますので参考にしてください。
薪にうまく火をつけるには、コツや慣れが必要です。
フェザースティックを使って何度も練習してみましょう。
フェザースティックを作る際の工程
フェザースティックの基本的な使い方については分かりましたか?
フェザースティックは、スマートに焚き火に火をつけるのに活躍します。
ここでは、フェザースティックを上手に作るコツをお話する前に、どうやってフェザースティックを作るのかの工程の説明をしていきたいと思います。
①フェザースティックの木材選び
これが一番重要です。
後ほど詳しく説明しますが、フェザースティックを作る際に最適な木材の種類があります。
何をするのにも適した材料選びは大切です。
②木材を細くするバトニング
もともと細い木材があればこちらの工程は必要ないですが、太いままだとフェザースティックが作りにくいので細くする必要があります。
細くするためにいろいろな方法がありますが、私はバトニング(※)という方法を使っています。
※バトニング:木材を割る作業のことです。
③細い木材を薄く削る(フェザースティックを作る)
いよいよフェザースティックを作っていきます。
以上がフェザースティックを作るうえでの具体的な方法になります。
理想的なフェザースティックを作るのであれば、火付けの良く削りやすい木材を選び、細くして、薄く削ることが大切です。
フェザースティックに最適な木材選び【フェザースティックを作るコツ①】
フェザースティックを作る際に重要なのが木材選びです。
木材の種類には火がつきやすい木材や逆に火がつきにくい木材があります。
詳しくは、フェザースティックに適した木材の種類とは【針葉樹?広葉樹?割り箸?】で紹介しています。
簡単に説明すると針葉樹の木材であるスギ・ヒノキ・アカマツは、木材自体に油分が含まれているため、とても火がつきやすいです。
また、木材自体が柔らかいため、ナイフで簡単にフェザースティックを作ることができます。
よって、フェザースティックを作る際の木材としては針葉樹を選んでみてください。
針葉樹の入手方法はキャンプ場に落ちていたり、販売されていたりしていますので簡単に手に入れることができます。
初心者がフェザーステックを上手に作るなら力を入れすぎないこと【フェザースティックを作るコツ②】
これからは、フェザースティックを作るうえでの具体的なやり方を説明します。
フェザースティックは、字の如く羽毛のように薄く削ることで着火剤の役割を果たしてくれます。
重要なのは薄く削ることです。
なので力を入れてしまうと削りが太くなってしまう可能性があるので力を入れすぎずに削ることが大切です。
特に初心者の方は、削ることに重きを置いてしまい、結果太く削ってしまい火がつかないことがよくあります。
頑張ってフェザースティック(もどき)を作ったのに全く火がつかないと心が折れます。
太く削って着火剤としての役目を果たせない失敗に陥らないためにも力を入れすぎないことが大切です。
イメージは、力を入れて削り落とすのではなく、ナイフを木面に合わせて押し出す感じです。
また、削る部分として、初心者の方は削る木材の表面は広い部分を削るのではなく、角から削ると削りやすく、また薄くすることができますよ。
ぜひ試してみてください。
初心者がフェザーステックを上手に作るならナイフを最後は立てる方が良い【フェザースティックを作るコツ③】
フェザースティックは木材を薄く削り落とすのではなく、羽毛のように逆だてるするのが正しいフェザースティックです。
なので最後はナイフを止めることがポイントです。
しかし、最後にナイフを止めようとしても誤って削り落としてしまうことが多くありますので、注意してください。
特に初心者の方は最後にナイフを止めることは難しいと思うのでナイフを立てみてください。
そうすると削り落とすことがなくなります。
最初のうちは何回も失敗を繰り返してしまうかもしれませんが、ナイフを止めようと意識してもなかなか止まらないので最後の部分でナイフを立たると、うまくナイフが止まります。
綺麗なフェザースティックを作ることができない人は、最後にナイフを止めるのではなく立たせてみてください。
刃の形状がハマグリ刃の方がフェザースティックを作りやすい
フェザースティックを作るにはエッジがある刃の形状よりもハマグリ刃(コンベックスエッジ)の方が木材の深く入らず表面を滑らかに滑ってくれます。
写真左はモーラナイフのコンパニオンヘビーデュティですがフェザースティックを作りやすいように砥石でエッジを削ってハマグリ刃に近い形状にしています。
右はモーラナイフのコンパニオンスパークですがエッジがしっかりついてます。フェザースティックの作りやすさを比べてみてもハマグリ刃にしているコンパニオンヘビーデュティの方が明らかに削りやすいです。
オピネルナイフはフェザースティックは作れない?
オピネルナイフでもフェザーナイフを作ることは可能です。
刃の角度が鋭角のためか木材へ食い込み滑らしにくいですが力の加減とできるだけ木材と平行にナイフを動かすことでオピネルナイフでもフェザースティックを作ることは可能です。
初心者がフェザースティックを上手に作るためのナイフ選び
フェザースティックを上手に作るナイフ選びのポイントとして2点挙げられます。
- 木材を細くすることができること
- 木材を薄く削ることができること
初心者の方がいきなり太い木材でフェザースティックを作ることは難しく、最初は木材を細くする必要があります。
そのためバトニングという方法を行うのですが、このバトニングはナイフで行うことができます。
バトニングとは、簡単にいうとナイフを使って木材を割っていく薪割りのようなイメージです。
つまり木材を割るのでナイフの耐久性が求められます。
木材を細くしたらいよいよ薄く削っていきます。
こちらの工程を行う際のナイフは耐久よりも刃厚が薄く細かい作業ができるコンパクトなナイフが求められます。
キャンパーの中にはバトニング用のナイフと薄く削れるナイフと分ける人もいますが、「そんなにナイフを持っていきたくない。」「最低限の道具でキャンプをしたい」という人もいると思います。
そこでバトニングも行うことができ、かつフェザースティックも行うのであれば、以下条件に当てはまるナイフを使うことをおすすめします。
フルタング仕様のナイフ
フルタングとは、プレードを構成する1枚の金属の板がナイフの先端から後端まで通っている構造のことを言います。
ナイフの種類の中で1番頑丈と言われ、バトニングをする際に最適な種類のナイフです。
刃長が100mm程度
あくまでも目安です。
バトニングをする際はある程度長い刃長の方がやりやすいですが、長すぎると逆にフェザースティックには不向きなのである程度の長さの刃長があれば十分です。
ちなみに6cm以上の刃長のナイフを理由なくむやみに持っていると「銃刀法」に抵触する恐れがありますので取り扱いにはご注意ください。
刃厚が3mm程度
こちらもあくまで目安です。
バドニングをする際に刃厚が薄いと刃が折れてしまう可能性があります。
なので、ある程度の刃厚があるナイフが必要になります。
バトニングは行わず、フェザースティックの加工のみであれば薄く削りやすい刃厚が薄く、且コンパクトなナイフがあれば十分です。
フェザースティックを使って焚火に着火
フェザースティックの基本的な使い方を紹介します。
フェザースティックを活かす使い方を説明する前に、焚き火を組み上げる時のポイントも紹介します。
まずは、クシャクシャに丸めた新聞紙や包装紙、なければ松ぼっくりや落ち葉を、焚き火スペースの中央部に置きます。
その上に、割り箸などの細い木材を重ねて置きます。
そうすることで、着火した時に、焚き火の中心部に空気が入り、燃えやすくなるのです。
(薪の場合は薪を小割にしたものブッシュクラフトの場合は小枝をあつめましょう。)
細い木材を置いた上から、薪を重ねていきます。
ポイントは、横から見た時に三角屋根のように尖った形になることです。
そうすることで、上昇気流が発生して、早く安定した火になります。
ここまできて、やっとフェザースティックの出番です!
薪の隙間から、火をつけたフェザースティックをいれて、中央部の細い枯れ葉や木材・新聞紙などに火を着けます。
フェザースティックは削っていない方を上にむけて置くのがポイントです。
まとめ
今回紹介したフェザースティックのコツを初心者の方はぜひ試してみてください。
今までより簡単に、そして綺麗にフェザースティックを作ることができます。
ただ、いきなりキャンプ場でフェザースティックを作るのは、なかなか難しいものです。
なので、最初は家で割り箸などを使って練習してみるのもおすすめです。
フェザースティックを使って火を起こすと雰囲気が出てかっこいいですよ。