アウトドアを楽しんでいく中で、外で調理し食事をすることは大きな醍醐味の一つですよね。自然を感じながら作る料理は家で作って食べるより2割も3割も増して美味しく感じることでしょう。そんな外での調理でお勧めしたい器具の1つとしてダッチオーブンが挙げられます。煮たり焼いたり蒸したりなど様々な用途で用いられる万能鍋として高い人気を誇っておりますが、その重厚な印象から少々お高いイメージもありますよね。そんなダッチオーブンがなんとコスパ最強のショップ「ニトリ」から販売されているのをご存知でしょうか!今回はニトリで実際にダッチオーブンを購入し、最初のシーズニングから調理まで実践してみた内容をご紹介します!
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ニトリのダッチオーブン【ニトダッチ】の特徴
ニトリのダッチオーブン、通称ニトダッチは見た目からは他のアウトドアブランドといたって変わらない印象のシンプルなデザインです。実際の特徴としてはどのようなことが挙げられるのか、早速ご紹介していきます!
特徴①安定の鉄素材!
まずは素材についてですが、ニトリのダッチオーブンの素材は鉄となっております。ダッチオーブンは鉄の他にステンレス製のものなどがありますが、一般的に販売されている9割以上が鉄製といっても良いでしょう。鉄製のあっちオーブンの特徴としては重量があるため、蓄熱性や保温性に優れています。
効率的に食材を加熱することができ、食材の旨味をぎゅっと閉じ込めることができます。一般的な鍋だと蓋の隙間などから蒸気が逃げてしまいがちなのですが鉄素材のダッチオーブンはその心配が少ないため無水調理なども可能になります。
また鉄素材のダッチオーブンでは使用する前の儀式としてこの後紹介するシーズニングが必要になります。ステンレス製のダッチオーブンはシーズニングを必要としません。
特徴②IH対応でキャンプでも自宅でも使える!
ニトリのダッチオーブンはオーブンやガス火だけでなくIHにも対応しています。これは嬉しいですね。IH対応のダッチオーブンは意外と多くありません。
すぐにアウトドアを楽しむ予定はないけどダッチオーブンの料理を楽しみたいという方も、自宅で気軽に本格的なダッチオーブン料理を楽しむことができます。
特徴③お値段以上の高品質!
ニトリの製品で欠かせないのがなんと言っても高品質かつ低価格な点です!こちらのダッチオーブンは19cmと24cmの2種類サイズ展開がされており、19cmが1,380円(税別)、24cmが2,306円(税別)となっております。アウトドアショップでダッチオーブンをご覧になられる方はお分かりかと思いますが、この価格で買えるダッチオーブンはなかなか店頭でお目にかかれませんよね!
品質も見た目からはシンプルな印象なのでご自宅で保管しても印象を壊さずに使えそうです。安っぽさも特に感じませんね。さすがニトリです。
ニトリダッチオーブンサイズの比較
サイズについては先ほどご紹介した通り19cmと24cmの2種類あります。5cmの違いですが、写真の通り見た目的には結構違いを感じますね。形については全く同じ構造になります。グループキャンプなど大人数で使用したり、1度に大量の調理をしたい方は余裕をもって24cmの方が良いかと思いますが、少人数で使用したい方や荷物をコンパクトにまとめたい方は19cmで十分かと思います。
ニトリのダッチオーブン19cmの開封レビュー
早速開封してみまししょう。中にはビニールで梱包されたダッチオーブン本体とふた、そして簡単な取扱説明書が入っています。
品質表示を見てみると本体とふたは鉄(鉄鋳物)で底の厚さは3.9mm、取っ手部分はステンレス鋼とのことです。満水時の容量は1.7Lとなっています。一般的に売られている箱に入ったカレールウを1箱使ってカレーを作るとしても使用する水の量はせいぜい1.2L程度なので、ファミリーで使用するサイズとしては十分と言えるでしょう。持ってみた感覚としては他のダッチオーブンといたって変わらない重厚感があります。また鉄臭いことも想定していたのですが、箱やビニールを開けた感じではほとんど気にならず、鼻を近づけて確かめてみるとようやく鉄の匂いを感じる程度でした。
また、購入直後の鉄製ダッチオーブンは白みがかった黒色といいますか、灰色に近い黒色のものが多く、シーズニングや日常的に使っていくことで黒色の深みが増していくような印象を持っておりましたが、ニトリのダッチオーブンは初期状態からある程度の黒みを帯びているように感じます。質感は脂っ気も全くなくザラザラした状態なのでシーズニングは必須となるでしょう。
ダッチオーブンを使い込むとどうなる?
正しく手入れをして使い込まれたダッチオーブンは、購入当初には感じなかった光沢が増して、当初よりも油がなじみより使いやすい「ブラックポット」へと成長していきます。
ブラックポットへと成長していくには最初に多少の手間暇をかけてシーズニングをしてあげる必要があります。
シーズニングとは
シーズニングとは簡単に説明すると、出荷時に付着している汚れや錆止めのワックスなどを落とし、オイルを馴染ませてあげることで調理時の焦げ付き防止や鉄臭さなどを軽減させる意図があります。
シーズニングをしないとどうなる?
シーズニングをしなくても使えないことはもちろんありませんが、使用した感覚が大きく変わってきます。熱することで鉄くささが強まり、また特にオイルを馴染ませていない状態のダッチオーブンは予想以上に食材がくっつきやすいです。お肉などを調理する際には一目瞭然ですね。シーズニングをしないでダッチオーブンを使用し、その使いづらさからダッチオーブン調理を断念してしまう方もおりますので、正しくダッチオーブン料理を楽しむためにも少し面倒ではありますがシーズニングは確実に行いましょう。
ニトリダッチオーブンのシーズニング方法
ニトリのダッチオーブンのシーズニング方法についてご紹介していきます。シーズニングの方法はこれが正解というものが定まっているわけではありません。様々な方法がありますが、ベースとなる軸はだいたいどのやり方も同じです。今回は付属された説明書に記載されているシーズニングのやり方を踏まえつつ、+αで工程を追加しながらシーズニングを実施していきます。
用意するもの
用意するものはいたってシンプルです。バーナーなどの熱源のほか、ダッチオーブンに馴染ませるための食用オイル、そしてくず野菜です。皮の部分や芯の部分などなんでも構いません。今回は熱源に木炭を用いてファイアグリルの上でシーズニングして行きたいと思います。熱源に関してはなんでも構いませんが、シーズニングを行う過程で内側、外側にオイルを馴染ませていくため、オイルの汚れをあまり気にしなくてもいいような道具をお勧めします。
シーズニング手順①洗う
新品のダッチオーブンはニトリの製品に限らず基本的に錆止めのためのワックスが塗ってあります。手で触ってベタベタするような厚塗りではありませんが、このワックスを事前に除去しておくことが重要ですので、家庭で普段使用している中性洗剤を用いて本体とふたのワックスを落としていきましょう。クレンザーなどの研磨剤を使用するとうまく錆止めワックスを落とせないだけでなくダッチオーブンに傷をつけてしまう原因にもなりますので必ず中性洗剤を用いて洗浄しましょう。加えて洗浄の際にはスチールウールなど金属製のたわしも傷をつけてしまう原因に繋がりますので、スポンジや天然素材のたわしなどを用いて洗浄しましょう。
洗浄後はお湯を用いて汚れを流していきます。ワックスの汚れはほとんど色がついていないのでしっかりと洗えているか不安になるかもしれませんが、このやり方を実施していればだいたいの初期汚れは落ちてきていますのでご安心ください。汚れを完全に流し切った後はタオルで丁寧に乾かします。
シーズニング手順②水を沸騰させる
洗浄後のダッチオーブンに大量の水をはり火にかけて沸騰させます。こうすることで残っていた錆止めワックスや汚れが沸騰した水に溶け出していきます。お湯はギリギリまで張った方がより多くの汚れを落とすことができます。写真を見てもわかる通り、10分ほど沸騰させると、お湯がうっすらと茶色く濁ってきました。シーズニングは面倒な工程も多いですが、シーズニングを怠ったまま使用するとこのような汚れを残したまま使用することになります。面倒でも確実に実施しておきたいですね。
ある程度沸騰させたら中のお湯を捨てて軽く洗い流しましょう。気になる方は再度お湯を沸騰させても良いですが、基本的には1回の沸騰で十分汚れを落とすことができます。
シーズンング手順③空焚き
綺麗にした状態のダッチオーブンを空焚きし、鉄の温度を上昇させます。10分〜20分くらいかけて熱していきましょう。大変高温になりますので火傷には十分ご注意ください。この後油を塗っていくのですが、高温に熱することで塗ったオイルがなじみやすくなります。
シーズンング手順④オイルを塗り再度加熱(3、4回繰り返す)
ダッチオーブンが十分高温になったらオリーブオイルを薄く塗っていきます。ポイントは薄く全体にムラなく塗ることです。少量のオイルを垂らし、箸やトングでキッチンペーパーもしくは柔らかい布などを掴みながら丁寧に塗り広げていきましょう。オイルが全体に馴染んだら再度火にかけ、ダッチオーブンにオイルを焼き付けていきます。最初は煙が多く上がってきますが徐々に落ち着いてきますので、ある程度落ち着いたら火からおろし、再度オイルを塗っていきます。このオイルを塗って焼き付ける作業を3、4回繰り返していきましょう。徐々にダッチオーブンにツヤが増していき、いい感じの色合いになってきます。
ダッチオーブンのシーズニングに使用するオイルはサラダ油でも大丈夫?
サラダ油を用いてシーズニングをしても問題ありません。食用のオイルであれば基本的には何を用いても問題ありませんが、サラダ油よりもオリーブオイルの方が比較的ベタつきが少なくサラサラと馴染みやすいためシーズニングの際にはよく用いられています。
シーズニング手順⑤くず野菜を炒める
繰り返しオイルを焼き付けたら最後の仕上げとして用意したくず野菜を炒めていきます。これを行うことでダッチオーブンの鉄臭さを緩和させる効果があります。本体の鍋だけでなく、蓋でもくず野菜を炒めることでしっかり鉄くささを落としていきましょう。
シーズニング手順⑥油を塗る
くず野菜を炒めた後ダッチオーブンを完全に冷まし、仕上げのオイルを塗りましょう。これでシーズニング完了です!
保管の際には必ずこのようにオイルを塗っておきましょう。ダッチオーブンの状態を良好に保つことができ、怠ると錆の原因につながる場合があります。
ニトリダッチオーブン19cmで焚き火台調理してみた!
シーズニングが完了しオイルがしっかり馴染んだところで早速、ニトリの19cmダッチオーブンで調理してみました!手軽に楽しめるレシピをいくつかご紹介します!
ニトリダッチオーブンレシピ①ローストビーフ
材料
- 牛モモ肉ブロック 1個
- ニンニクチューブ
- 塩胡椒
- オリーブオイル
まずはローストビーフです。ダッチオーブンの料理としてはかなり定番のメニューになりますね。用意する材料は非常にシンプルです。アウトドアのシーンではなるべく荷物を少なくしたいので用意するものはなるべく少ない方がありがたいですね。
作り方は、牛モモ肉にニンニクチューブを満遍なく刷り込んでいき、仕上げに塩胡椒を前面に振っていきます。肉に厚みがあるため塩胡椒はやや多目がいいかもしれません。そのまま20分以上時間をおいて味をなじませていきます。
味が馴染んだらフライパンでオリーブオイルを熱し全面を強火で色が変わる程度焼き肉汁を閉じ込めます。このあとダッチオーブンで火を通していくため、ここでは中の火の通りは気にしなくても大丈夫です。
全面焼き終えたら、熱したダッチオーブンにアルミホイルと下網を敷き、牛モモ肉をおいて蓋をします。時間をかけて火を通していくため火力は弱火〜中火くらいが良いでしょう。下網はニトリでも購入できますし、ダイソーなど100均でも購入できます。
時々中を確認しながら、各面を10分から15分程度焼いていきます。様子を見ながら焼く面を変えていきましょう。
全面焼き終えたらダッチオーブンの蓋をしたまま火からおろし、10分から20分程度蒸し焼き状態にします。
完成したローストビーフがこちら。もう少しピンク色でもよかったかなという気もしますが、食べてみると中の方はジューシーで肉の食感もいい感じで意外とうまくできました!ローストビーフは焼き時間がかなり重要になってきますね。
ニトリダッチオーブンレシピ②パエリア
材料
- 米 2合
- 水 400cc
- シーフードミックス
- あさり
- パプリカ
- ニンニクチューブ
- 固形コンソメ 2個
- オリーブオイル
- 塩胡椒
パエリアは比較的簡単に美味しく調理できます。2合のお米をとぎザルに入れ少し水気を切っておきます。
その他、具材としてエビやイカなどの魚介を用意(今回はシーフードミックスとあさりを使用しました)。野菜は色味も考えパプリカを角切りにします。
ダッチオーブンを中火にかけオリーブオイルとニンニクを熱しお米を炒めていきます。色が少し透明になるくらい炒めましょう。そこへ用意したシーフードミックスとパプリカを入れ混ぜ合わせていきます。ある程度炒めたところで水400ccとコンソメを加えて混ぜ合わせこのまま煮込んでいきます。
煮込むことで水分が減ってくるので、だいたい水分が減ってきたら最後にあさりをトッピングし蓋をします。炭火で作る場合は蓋に炭を乗せることでより効率的に熱が伝わります。
ダッチオーブンの底は焦げやすいので、下は弱火で炊き上げていきましょう。蓋をしてから20分ほど炊き、火からおろして10分程度蒸らしたら完成です!味は薄めなので必要に応じて塩胡椒で整えましょう。
ニトリダッチオーブンレシピ③チョコレートケーキ
材料
- ホットケーキミックス 1袋(200g)
- 板チョコ 2枚
- 卵 1個
- 生クリーム 100cc
ダッチオーブンを使って簡単なおやつも作ることができます!板チョコを湯せんで溶かし、あとは残りの材料をだまがなくなるまで混ぜ合わせます。これで生地は完成!
生地はセリアで購入したケーキの型に流し入れ、アルミホイルを敷きそのままダッチオーブンへ。
蓋をして弱火で15分ほど加熱し、火からおろして10分余熱調理。
美味しそうに焼けました!味もいい感じにできたのですが、底が焦げてしまったので、底網を敷いて焼けば完璧だったかと思います!
まとめ
いかがでしたでしょうか。これまで他メーカーのダッチオーブンを使って様々な料理を作ってきましたが、今回のニトリのダッチオーブンを使ってもなんの問題もなく美味しい料理を作ることができました!他のメーカーだとニトリの製品より大きいダッチオーブンが多いのですが、個人的な感想としては日常使いを考えるとニトリのダッチオーブンの方がコンパクトで手入れもしやすく軽いので使い勝手がいいように感じました。
皆さんもお値段以上のニトリダッチオーブンで正しいシーズニングを行い、美味しいアウトドア料理を作ってみてはいかがでしょうか。