モーラナイフの購入を検討している人で悩みの一つとなるのがこのブレード素材です。アウトドア初心者にとっては見た目からステンレススチールとカーボンスチールの違いはほとんどわかりません。モーラナイフのカーボンナイフはブラックコーティングされているものが多いのでまだ見た目で区別はつきやすくなっていますが、使い心地などに至っては実際に触ってみないとわからないことがほとんどでしょう。今回はそんな購入時のお悩みを少しでも事前に解決すべく、素材による違いに着目してご紹介していきます。
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モーラナイフの魅力
モーラナイフはシンプルなデザインかつ実用的で、世代を問わず人気のナイフブランドです。
またモーラナイフの魅力の一つとしてあげられるのが今回のテーマでもある「素材」を選べる点です。
一般的なナイフでは刃の形や長さなどが展開されている商品をよく見かけます。
モーラナイフはそれに加えて多くのシリーズで、ブレード素材の異なる製品が販売されております。そのため、道具選びでよくある「サイズ感はピッタリなのに、素材が微妙だなー」なんていう問題を回避できます。
【素材別】メリット・デメリット
それでは早速、モーラナイフの素材であるステンレススチールとカーボンスチールのメリットデメリットについて確認していきます。ものによっては金額的にカーボンスチールの方が1000円程度高く設定されているものもありますが、それほど大きな価格差ではありませんので、長い目で見た場合、素材の特性で自分にあったものを選ばれることをお勧めします。
モーラナイフそれぞれのシリーズのステンレスとカーボンの価格
ガーバーグ レザーシース |
ステンレス | 11500円(税別) |
---|---|---|
カーボン | 12500円(税別) | |
ブッシュクラフト サバイバル |
ステンレス | 7100円(税別) |
カーボン | 8000円(税別) | |
ブッシュクラフト | ステンレス | 4300円(税別) |
カーボン | 5000円(税別) | |
タクティカル | ステンレス※ | 8000円(税別) |
カーボン | 7500円(税別) | |
コンパニオン ヘビーデューティー |
ステンレス | 2600円(税別) |
カーボン | 2400円(税別) | |
コンパニオン | ステンレス | 1900円(税別) |
カーボン | 1850円(税別) |
※タクティカルのステンレスの刃は ブラックコーティング半波刃
ステンレス素材のメリット・デメリット
ステンレスとはクロムを含んだ鋼鉄で、光に当たると光沢のあるシルバーカラーがスタイリッシュな印象の素材です。その特性からキッチンやカトラリーなど、日常生活の中で幅広く用いられている比較的低コストながら優秀な素材です。
手元にあるコンパニオンヘビーデューティーのステンレス(左)とカーボン(右)を並べてみましたが見た目は少しステンレスの方が鏡面感が強いですね。
ステンレス素材のメリット①:錆びにくい
ステンレス素材を採用する最大のメリットとも言えるのが錆びに強い点です。名前の由来もStain(サビ)+less(にくい)からきています。アウトドアのシーンでは肉や野菜を切ったり、魚をさばいたりと包丁代わりに用いることも多く、水分に触れる機会も多いですよね。基本的に鉄は水分と酸素が結びつくことで酸化が起き錆びてしますのですが、ステンレスの場合はクロムを含んでいるため表面に薄い酸化皮膜をつくり、周辺の環境と反応しにくいという特性が生まれます。
ステンレス素材のメリット②:手入れが楽
錆びにくい点に関連し、手入れも非常に簡単です。使用による表面的な汚れに関してはさっと拭き取るだけでほとんど落ちます。また、基本的にステンレスは塗装などの加工をしていないので色が剥げてしまう心配もありません。もちろん全く劣化しないというわけではありませんが、使用後は汚れを拭き取るなど最低限の手入れさえ行っていれば長期間に渡って使用できます。手入れが苦手でガシガシ使いたい方には非常にありがたいですね。
ステンレス素材のデメリット:切れ味はカーボンに劣る
ステンレスナイフはカーボンナイフと比較すると切れ味はやや劣ります。ナイフを用いてバトニングなどを行う際には切れ味はそれほど気になりませんが、包丁代わりとして肉の筋を切ったり野菜を細く切ったりなど、調理のシーンでは切れ味が求められるシーンが多いです。アウトドアの調理を想定すると他の調理を並行して行ったり、火の管理が難しかったりなど慌ただしいことも多いですよね。カッティングでがうまくいかずにイライラしてしまうなんてこともあるかもしれません。
カーボン素材のメリット・デメリット
カーボンとは元素の一つである「炭素」のことを指します。カーボン素材を鉄と比較するとその比重は約4分の1程度で、粉末にしたりガラス状にしたりなど加工が容易なのが特徴です。その性質から産業機械部品などのほか、釣り竿などにも用いられている素材です。
カーボン素材のメリット:硬くて切れ味が良い
ナイフにおけるカーボン素材の最大の特徴として、硬くて切れ味が良いことが挙げられます。私自身もステンレス素材のナイフしか使ったことがなかった頃に知人のカーボンナイフを貸してもらったところ、その鋭い切れ味にとても驚きました。もちろんステンレスナイフと同様に定期的に研いでやらないと切れ味は落ちてしまうのですが、ステンレスに比べて研ぎやすく切れ味もしっかり取り戻してくれることも特徴の一つです。
カーボン素材のデメリット:錆びやすい
ステンレス素材が錆びに強いことをご紹介しましたが、カーボン素材は残念ながら錆びやすい素材の一つです。そのため、使用後の水分の拭き取りはもちろんのこと、日常的な保管は湿気のない乾燥した場所で保管しなければなりません。梅雨の時期や冬場の室内での保管にはとくに注意が必要ですね。
キャンプ初心者ならステンレスがおすすめ!
モーラナイフに限ったことではありませんが最初の一本には手入れの手軽なステンレスを選ぶことをお勧めします。
実際に私自身もメインで使っているのはコンパニオンヘビーデューティーのステンレスです。
手ごろな価格でブッシュクラフト全般を問題なくこなせる非常に有能なナイフです。ほかにも高額なナイフも持っていますがメインで使うのはこのコンパニオンヘビーデューティーステンレスです。
カーボン素材を錆びにくくする工夫
切れ味にはこだわりたいけど、手入れが大変そうだからステンレスにしよう。そう考える人も少なくありません。そんな方のために、カーボン素材を錆びにくくするワンポイントアドバイスがあります。
それは、使用の前後に油分でコーティングしてあげることです。エゴマ油などを用いられる場合が多いですが、簡単なケアとしてはリップクリームを塗るのがおすすめです。汚れや水分を拭いた後にさっとリップクリームを塗る事で、リップクリームの適度な油分がブレードを保護し酸化を防ぐ効果があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。それぞれのメリット・デメリットを踏まえると、アウトドア初心者の方や初めてナイフを購入される方はステンレス素材のナイフから慣れていくのがおすすめです。私自身も当初アウトドアは夏場しか楽しまないのに、切れ味が良いからといってカーボン素材を選び、久々に見て見たら錆びだらけだったという経験がありました。
また、モーラナイフは安価なナイフから高価なものまで様々なラインナップがあるので、まずは安価なナイフでカーボンとステンレスを実施に使って比較して見るのも良いかもしれません。