火をつければ簡単に着火し、調理時などで手軽に使用できる固形燃料。
お店などで使用しているのを良く見かけると思いますが、アウトドア時でも便利な燃料の1つとして愛用されています。
個包装になっていたり、コンパクトなサイズ感で荷物がかさばりがちなキャンプでは重宝するんです。
今回は、さまざまな固形燃料を比較し燃焼時間や価格などを比較してみました。
ガスやアルコール燃料、焚き火などと違った固形燃料の特徴を踏まえ、ぜひこれからのキャンプでの使用を検討してみてください。
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固形燃料とは
固形燃料とは、液体燃料であるメタノールなどを固め、引火性や有毒性を軽減させたものを言います。
持ち運びに便利なため、アウトドア調理や飲食店などでよく使われます。
旅館のご飯で出てくる一人用の鍋についてくる青色のものも固形燃料の一つです。
固形燃料の種類
もっとも見かけることが多く、旅館やホテルなどで一人用の鍋で見たことがある人が多いのではないでしょうか。
グラムによるサイズのラインナップが多くグラムの違いで燃焼時間が変わるので必要に応じてサイズを選ぶことができます。
また、アルミ箔で巻いた製品やゼリーのカップに入った製品があります。
アルミ箔があることで燃え方が違い火力・燃焼時間がそれぞれ違う特徴があります。
タブレットタイプはヨーロッパで軍用として使用されているモノもあり軽量で保管に優れています。
特徴としては火力が高く小さい容量で高カロリーなので高山や気温が低い中でも高いパフォーマンスを発揮します。
煤がクッカーに付きやすい点や価格が高いといったデメリットな面もあります。
ニネチンの缶タイプの固形燃料です。
個包装されている卓上タイプのものと比べると燃焼時間が長いのが特徴。
ほとんどのものが、2時間程度の燃焼が持続するので煮込み料理を作ったり、大量の水を沸かしたりすることができます。
また、缶タイプのものは揮発などの心配もなく、半永久的に保管できるのが大きなポイント。アウトドアだけでなく、防災用品としても重宝しますよ。ほとんどの固形燃料は使い切りのものが多い中、缶の蓋を閉めるだけで繰り返し使用することもできるので、1つあるだけでも十分アウトドア料理を楽しむことができる便利アイテムです。
キャンプや登山でも活躍
固形燃料はキャンプや登山、釣りなどアウトドアでのちょっとした調理で活躍します。
少量の水を沸かしたり、メスティンでの炊飯や料理ではうってつけの燃料です。
燃料時間は短いものが多いですが、固形燃料の特徴を理解しておけば、十分にアウトドア料理を楽しむことができます。
防災道具としても活用できるので、最近ではネットや100円ショップでも身近に見かけることが多くなってきました。
もし自宅で眠っている固形燃料があれば、試しにキャンプなどのアウトドアで活用してみてください♪
アウトドアで使う!固形燃料のメリット・デメリット
メリット①軽量コンパクト
固形燃料の魅力はなんといっても軽量でコンパクトなところです。
ほとんどの商品が10〜30g程度なのでガスやアルコール燃料のストックを持っていくより、固形燃料を何個か持っていけば荷物も大幅に軽量化することができます。ソロキャンプやツーリングなどでは荷物を最大限コンパクトにしたいところ。
身軽なアウトドアをしたい方にはおすすめの燃料です。
メリット②簡単に使用できる
火をつけるだけの手軽さはどんな燃料アイテムにも敵いません!
多くの商品は、煙もでないので匂いが気になりませんし、燃え尽きたときに灰の処理などもないので片付けは楽々。
使い切りのものであれば、火をつけて放っておくだけなので、こまめに火加減を気にすることもありません。
泊まりのキャンプであれば、撤収の時間もあってばたつく朝に固形燃料を使ってサクッとお湯を沸かしてコーヒーを飲んだりできるので1つ持っていくだけで重宝します。
メリット③入手が簡単で安い
固形燃料は100均やホームセンターなどで簡単に入手することができます。
値段も安く多少の保管もできるのでまとめて購入するとコストも抑えられるコスパの良さも魅力の燃料です!
固形燃料の原料はメタノールで毒性があります。
固形燃料を口に入れたり成分が目に入ったりするととても危険です。
また、固形燃料の炎で食材を直接あぶったり焼いたりの調理も危険ですのでやめてください。
詳しくは袋の裏面などの注意書きをよく確認して誤った使い方をしないようにしましょう!
デメリット①火力が弱い・火力調節ができない
固形燃料の弱点は火力が弱いところです。
火をつければあとは放っておくだけで便利な反面、火力の弱さから風などの抵抗を受けるとすぐに鎮火してしまいます。使用する際は風よけなどを用意しておくことをおすすめします。
また、ガスや焚き火などと違って火力調節はできません。長時間の使用などでは、何個も使用することになってしまったり、お湯を沸かす際などではガスバーナーと比較すると時間がかかってしまいます。ちょっとした調理には便利ですが、高火力が必要なものを作る時などはあまりおすすめできないです。
デメリット②コツが必要
火力が弱い点や外気の状況に影響されやういことから、使用する際にはコツが必要になります。しっかりと風を避けられる環境を整えてから使用しましょう。
また、燃焼時間が限られているので必要に応じた固形燃料を把握しておくと固形燃料を効率よく使用することができます。
固形燃料によっては五徳や受け皿を用意する必要があるので事前に準備しておきましょう。
揮発して小さくなるので保存方法に注意
個包装されている固形燃料がほとんどですが、長時間空気に触れると揮発して縮んでしまいます。
昔買って自宅にあった固形燃料などを久しぶりに見たら燃料部分が小さくなっていることがあります。
密封させたり、空気に触れないように保管すれば揮発を防ぐことができるので、少し手間ですが保管には十分注意してください!
アウトドアでの固形燃料の使い方
実際にアウトドアでの固形燃料の使い方は、“ちょっとした燃料”と理解しておくのが肝です。
①ポケットストーブを使う方法 (100均でも売られている)
固形燃料はそのまま火をつけると固形燃料自体が燃えるのでポケットストーブなど(固形燃料用コンロ)を使用しましょう。固形燃料自体がコンパクトなので、固形燃料が使用できるコンロも手のひらサイズの軽量でコンパクトなものが多く販売されています。
最近では100円ショップのアウトドアコーナーや調理器具コーナーにも置いているのをよくみかけます。
メスティンや小さい鍋などでしたら安定して置くことができ、受け皿もあるタイプのものが多いので、固形燃料を置けばすぐに調理を始めることができます。
②100均の受け皿と五徳を使う方法
ポケットストーブとは違い、固形燃料そのものを置く受け皿を使用することもできます。
よく旅館のご飯で小鍋を温める際に固形燃料がすっぽり収まっている容器をみたことがあると思います。
受け皿を使う際は、それだけでは調理器具を載せることができないので、五徳も一緒に用意しましょう。
100円ショップでも受け皿と五徳が簡単に手に入るので、固形燃料を試しに使ってみたいという方は、手軽に揃えることができますよ!
③着火剤として使える
固形燃料に火をつければそのものが着火するのが大きな特徴です。
固形燃料で調理をする人も多くいますが、着火剤として薪の中に仕込んで使用する人も少なくありません。
なかなか焚き火の火おこしができない…そんな時は固形燃料を入れて着火剤として活用してみてください。
固形燃料の選び方!燃焼時間はグラム(サイズ)で違う
固形燃料は一般的にサイズが大きいほど燃焼時間も長くなります。
小さいものであれば10g程度のものから、大きいものでは40gほどのサイズと、多様なサイズがあります。
大体、10gであれば15分程度、40gのものであれば20〜25分程度燃焼が持続します。
購入の際は、どのくらいの時間使用したいかも考慮してサイズを検討してみてください。
人気の固形燃料の紹介100均・ニチネン・カエンエース!
入手しやすい100均の固形燃料やまとめ買いでコスパがいいニチネンやカエンエースの固形燃料を紹介します。
また、実際の燃焼時間や300mlの湯沸かし時間を測りってみました。ご使用の参考にしてみてください。
- 室内温度・・・24°
- 湯沸かし開始の水温・・・23°
使用の環境は換気の良い室内で行っています。
ダイソー固形燃料アルミ箔付き
ダイソーで販売されている25gが3つ入りの卓上型の固形燃料です。
記載されている燃焼時間は20分~23分です。
真空の密封度が高く保存性が高いのが特徴です!
通常タイプよりも保存期間は長いので使用頻度が少ない人におすすめです。
アルミがついているのでポケットストーブにおいても汚れにくいです。
コスト
1つあたりのコスト | 約33円 |
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1g当たりのコスト | 約0.9円 |
ダイソーの固形燃料の燃焼時間と火力
300mlの湯沸かしは93°まで上がりましたが沸騰温度に達することはありませんでした。
着火から鎮火するまでの燃焼時間・・・・・27分10秒でした。
セリア固形燃料30g 3個入り
セリアの30gの固形燃料です。
記載されている燃焼時間は20分~25分です。
3個入りで上部には『30』とグラムの記載があるので便利です。
アルミ箔で上部まで覆われています。
コスト
1つあたりのコスト | 約33円 |
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1g当たりのコスト | 約1.2円 |
ダイソーの固形燃料の燃焼時間と火力
- 300mlが沸騰直前(98°)まで時間・・・8分
- 着火から鎮火するまでの燃焼時間・・・・・28分30秒
セリアパック燃料 27g 3個入り
セリエのパック燃料です。
株式会社ニチネンの記載があります。
記載されている燃焼時間は約20分です。
コスト
1つあたりのコスト | 約33円 |
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1g当たりのコスト | 約1.3円 |
セリアパック燃料の固形燃料の燃焼時間と火力
- 300mlが沸騰直前(98°)まで時間・・・4分45秒
- 着火から鎮火するまでの燃焼時間・・・・・13分39秒
ニチネン固形燃料 30g 20個入り
ニチネンの業務用の固形燃料でアマゾンでも購入できます。
公式で案内されている燃焼時間は約22分です。
コスト
1つあたりのコスト | 約33円 |
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1g当たりのコスト | 約0.9円 |
ニチネン固形燃料30gの燃焼時間と火力
- 300mlが沸騰直前(98°)まで時間・・・7分
- 着火から鎮火するまでの燃焼時間・・・・・29分5秒
ニイタカ カエンエース 25g 20個入り
ニイタカから販売されている卓上タイプのカエンエースはアルミ箔がついている固形燃料です。
公式で案内されている燃焼時間は18.5分-25分です。
コスト
1つあたりのコスト | 約23円 |
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1g当たりのコスト | 約0.9円 |
ニイタカカエンエースの固形燃料25gの燃焼時間と火力
- 300mlが沸騰直前(98°)まで時間・・・8分10秒
- 着火から鎮火するまでの燃焼時間・・・・・27分07秒
カエンエースの特徴は豊富なサイズのラインナップがあること。
7gから40gまで8種類のサイズを選ぶことができます。
サイズによって燃焼時間が異なる固形燃料ですが、実際にどのくらい燃焼時間が必要かわからない、という方はカエンエースで数種類持ち合わせておくとどんな調理場面でも柔軟に対応できるので便利です。
エスビット
記載されている燃焼時間は約12分です。
タブレットタイプで若干臭いがあります。
コスト
1つあたりのコスト | 約110円 |
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1g当たりのコスト | 約7.8円 |
エスビット固形燃料の燃焼時間と火力
- 300mlが沸騰直前(98°)まで時間・・・5分50秒
- 着火から鎮火するまでの燃焼時間・・・・・13分33秒
サイズによる湯沸かし時間の違い 検証
燃焼時間 | 300ml湯沸かし時間 | |
ダイソー25g | 27分10秒 | MAX93° |
セリア30g | 28分30秒 | 8分 |
セリアパック燃料 | 13分39秒 | 4分45秒 |
ニチネン30g | 29分5秒 | 7分 |
カエンエース 25g | 27分07秒 | 8分10秒 |
エスビット 14g | 13分33秒 | 5分50秒 |
固形燃料のコスパ比較
入り数 | 価格 | 1つ単価 | 1g単価 | |
ダイソー 25g | 3個 | 110円 | 約36.6円 | 約1.46円 |
セリア 30g | 3個 | 110円 | 約36.6円 | 約1.2円 |
セリアパック燃料 27g | 3個 | 110円 | 約36.6円 | 約1.3円 |
ニチネン 15g | 20個 | 830円 | 約41.5円 | 約2.7円 |
ニチネン 15g | 40個 | 1,675円 | 約41.8円 | 約2.7円 |
ニチネン 25g | 20個 | 550円 | 約27.5円 | 約1.1円 |
ニチネン 30g | 20個 | 935円 | 約46.7円 | 約1.5円 |
ニチネン 30g | 40個 | 1,868円 | 約46.7円 | 約1.5円 |
ニチネン 燃料パック27g | 12個 | 777円 | 約64.7円 | 約2.3円 |
カエンエース 10g | 40個 | 515円 | 約12.8円 | 約1.2円 |
カエンエース 15g | 20個 | 435円 | 約21.7円 | 約1.4円 |
カエンエース 15g | 40個 | 677円 | 約16.9円 | 約1.1円 |
カエンエース 20g | 20個 | 445円 | 約22.2円 | 約1.1円 |
カエンエース 20g | 40個 | 768円 | 約19.2円 | 約0.9円 |
カエンエース 25g | 20個 | 460円 | 約23円 | 約0.9円 |
カエンエース 25g | 40個 | 970円 | 約24.2円 | 約0.9円 |
カエンエース 30g | 40個 | 1200円 | 約30円 | 約1円 |
カエンエース 35g | 40個 | 1,480円 | 約37円 | 約1円 |
エスビット 14g | 6個 | 660円 | 約110円 | 約7.8円 |
エスビット 5g | 16個 | 660円 | 約132円 | 約8.2円 |
固形燃料は風に弱い!
20gの固形燃料で無風と微風燃焼時間を比べてみると風に弱いという事がよくわかりました。
20gの固形燃料を無風で300mlの湯沸かしをしたところ4分40秒で沸騰しましたが小型の扇風機をあてて同じ300mlの湯沸かしを行ったところMAX66°で沸騰することはありませんでした。
風防は必須アイテムと言えそうです。
固形燃料の保存方法や持ち運びに便利なケースに
卓上タイプの固形燃料のように、揮発して徐々に燃料が痩せていく固形燃料は保存する際に注意が必要です。
重要なのは“空気に触れないようにしておくこと”。
車に4日間放置しただけでも写真右のように小さく痩せていきます。
重さは25gから16gとなりましたので保管方法には注意が必要です。
保管方法は固形燃料を数個ならべてラップに包み、ジップロックなどの密封できる袋で保管すると揮発を防ぐことができます。
また、暑さは揮発にも影響するので保管場所はなるべく日の当たらない涼しいところで保管しましょう。
他にも、持ち運ぶときはつぶれないようにケースなどにいれて持ち運びをおすすめします。
ラップにくるんでメステインのなかに入れておけば、使用する際に探す手間もなくすぐに取り出すことができます。
最近では100ショップなどに固形燃料がぴったり入る蓋付きの容器などもあるので、そういったものも活用してみてください!
まとめ
固形燃料は卓上タイプや缶タイプなどの種類があり、サイズや燃焼時間もさまざまです。
手軽でコンパクトなことから、キャンプや災害用として重宝しますが取り扱いや保管方法には十分注意しましょう。
この記事を参考に、安全な使用を心がけながらキャンプでの便利アイテムの1つとして活用してみてください。