ポータブル電源を選ぶ際に、電気容量がどれくらいあるのか?は必ずチェックする項目です。
各メーカーのポータブル電源の電気容量は「Wh」という単位で表示されており、数字が大きいほど大容量となります。
ですが、カタログやWEB上で表示している電気容量はバッテリーの貯電量であって、実際に使える電気容量ではありません。
この記事では、ポータブル電源の変換効率についてわかりやすくまとめています。
ポータブル電源を選ぶ参考にしてみてください。
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そもそも変換効率って何?
ポータブル電源の変換効率は、各メーカーの仕様表などに記載されており、蓄電されている直流電流から、家電が使える交流電流(AC出力)に変換する時の損出割合のことです。
各メーカーの公表値では大体75%~90%、平均すると約80%の変換効率となっています。
なぜ損失がでるの?
ポータブル電源の内臓バッテリーは、電力を直流電流として蓄電しています。
AC端子から出力する場合、直流電流から交流電流へと変換する必要があり、変換の際には元の直流電流を100%そのまま交流電流にすることはできないため、機種によって2割〜3割の損失が生まれてしまいます。
ポータブル電源のカタログやWEBサイトでは、蓄電された直流電流を交流電流に変換する効率のことを、「変換効率」や「DC-AC変換効率」と表記されています。
変換効率の数値は実際に使用する時にどう影響するのか?
メーカーが表示しているポータブル電源の電気容量を100%使用できるのではなく、変換効率分しか電気を使用できないということです。
例えば、電気容量1000Whのポータブル電源AとBにおいて、Aが変換効率85%・Bが変換効率75%の場合では
- Aのポータブル電源では850Wh
- Bのポータブル電源では750Wh
となり、100Whの差が出ます。
変換効率が10%違うと、大容量のポータブル電源では使用できる電気容量の差が大きくなります。
ですので、実際にポータブル電源を購入する場合には、電気容量と価格の比較だけでなく、変換効率を加え、実質使用できる電気容量を確認してください。
変換効率を知ることで、同じ容量のポータブル電源を比較する際に、よりコスパの良いポータブル電源を選ぶことができます。
ポータブル電源の変換効率の計算方法
実際に使える電気容量は、電気容量と変換効率から下記の計算式で、実質使える電気容量を計算できます。
電気容量(Wh)×変換効率(%)=実質使える電気容量
各社のポータブル電源の実際に使える電気容量を計算してみた
PowerArQとJackeryなどメジャーなメーカーの実際に使用できる電気容量をまとめてみました。
変換効率はメーカーが公式では発表しているものや説明書に掲載しているものを中心に不明なものはメーカーに問い合わせて確認しております。
メーカー | 機種 | 容量 | 変換効率 | amazon参考価格 | 実質容量 | 1wh単価 |
---|---|---|---|---|---|---|
Jackery | ポータブル電源 240 | 240Wh | 80% | 19,800 | 216Wh | 91.6円 |
Jackery | ポータブル電源 400 | 400Wh | 80% | 44,800 | 320Wh | 140円 |
Jackery | ポータブル電源 708 | 708Wh | 80% | 79,800 | 566Wh | 140円 |
Jackery | ポータブル電源 1000 | 1000wh | 80% | 139,800 | 800Wh | 174.7円 |
SmartTap | PowerArQmini2 | 300Wh | 85% | 38,500 | 255Wh | 150.9円 |
SmartTap | PowerArQ mini | 346Wh | 85% | 34,100 | 294Wh | 115.9円 |
SmartTap | PowerArQ3 | 555Wh | 90% | 79,800 | 499Wh | 159.9円 |
SmartTap | PowerArQ | 626Wh | 85% | 66,000 | 532Wh | 124円 |
SmartTap | PowerArQ2 | 500Wh | 88% | 59,800 | 440Wh | 135.9円 |
SmartTap | PowerArQ Pro | 1000Wh | 85% | 132,000 | 850Wh | 155.2円 |
BLUETTI | EB70 | 716W | 90% | 68,800 | 644Wh | 106.8円 |
BLUETTI | EB55 | 537Wh | 90% | 59,800 | 483Wh | 123.8円 |
Lacita | ENERBOX01 | 444Wh | 90% | 59,800 | 399Wh | 149.8円 |
Lacita | ENERBOX450 | 444Wh | 90% | 60,900 | 399Wh | 152.6円 |
EENOUR | P703 | 710Wh | 90% | 69,800 | 639Wh | 109.2円 |
EENOUR | P302 | 294Wh | 85% | 29,990 | 249Wh | 120.4円 |
EENOUR | EB120 | 1200Wh | 85% | 89,990 | 1020Wh | 88.2円 |
価格はアマゾンでの目安でチェックするタイミングによっても違いますので気になる方は購入前にご確認ください。
まとめ
ポータブル電源を選ぶ際にどのくらいの電気を使えるのか?は重要なポイントです。
各メーカーが公表しているのは蓄電されてい電気容量で、実際に使える電気容量ではありません。
変換効率を確認し、実際に使用できる電気容量を含めて、比較・購入する時の参考にしてみてください。
変換効率に関する統一基準は無いので、公表していないメーカーもあります。
変換効率が悪ければ、表示されている電気容量よりも少ない容量で、電池切れが多発するという事も考えられます。
安心して購入できるのは、キャンプ場でもよく見かけるPowerArQとJackeryなどのメジャーブランド製品。
メーカーの公表値は変換効率80%~90%となっており、損失率が少なく品質の高い製品となっています。
ポータブル電源を比較検討する際のベンチマークとして参考にしてみてください。