ソロキャンプで持っておくと便利な手斧ですが、私自身も1本手にしておきたいと思い、色々悩んだ末に選んだのが今回ご紹介する村の鍛冶屋のカービングアックス馬斧500gです。
その特徴や実際に使用した感想についてまとめましたので、手斧の購入に悩んでいる方の参考になれば幸いです!
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燕三条の会社が共同開発
ご紹介するカービングアックスは山谷産業のアウトドアブランドである村の鍛冶屋から販売されている商品ですが、製作は村の鍛冶屋と同じ燕三条にある会社が共同で手がけている全鋼のハンドアックスです。
水野製作所
カービングアックスの刃を製作しています。
企業としては鉞(まさかり)や斧、掴箸などを製作している昭和12年創業の歴史ある会社です。
当時は農業や林業など作業のための道具として製造していましたが、現代ではアウトドアの需要が高まったことに合わせて、伝統的な技術を生かしながら現代のスタイルに合わせた製品も増え幅広い品揃えとなっています。
商品は一つ一つ職人の手で丁寧に造られているため、細部まで丁寧な仕上がりで大量生産では出せないこだわりの製品造りがなされています。
マサコー山口木工
カービングアックスの名前の由来でもある湾曲した柄を製作しています。
マサコー山口木工は主に農耕具や斧、ハンマーなどの持ち手となる柄の製作を中心に行っており、その他木星雑貨の製作なども行っている昭和52年創業の会社です。
従業員は現在6名と小規模ながらも創業当初から培ってきた技術を駆使し、使い心地とデザインを両立させたこだわりの木柄を製造しています。
カービングアックスに使用されている柄についても全て手作業で形作られているそうです。
カービングアックスの基本スペック
究極の使いやすさを求めて作られたというこだわりのカービングアックスについて、基本的なスペックをご紹介します。
サイズ | 刃先 約90mm 幅 約110mm 柄 約300mm |
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サイズ | 刃先 約90mm |
刃部のみ 約500g
アウトドア用のハンドアックスとして販売されているものの多くは300〜400mmほどの長さで、カービングアックスも300mmと一般的なサイズ感です。
400mmの斧と比べると一回り小ぶりですが、枝打ちや、カットされた薪を割る程度であれば小さめの方が扱いやすく小回りが効くので扱いやすいという声も多いです。
持ち運びやすさと実用性を兼ね備えたサイズ感ですね。
丸太から薪を切り出すなど大掛かりな作業を行う場合はもっと刃圧があり重量感のある斧が適切ですので、カービングアックスでは物足りないかと思います。
カービングアックス馬斧の特徴
続いてカービングアックスならではの特徴についてご紹介していきます。
特徴①抜群の切れ味
まずは斧で最も重要ともいえる切れ味です。水野製作所の伝統工芸士によってひとつひとつ丁寧に製作されたこだわりの刃は、初めて斧を使った人でも抜群の切れ味を実感します。
特徴②美しく持ちやすい滑らかな柄
握りやすく、力が加わりやすいように設計された湾曲した形状の柄です。
同じく村の鍛冶屋より販売されているエリッゼステーク アルティメットハンマーの柄と並べてみました。若干サイズや木材の模様などに違いがあるものの、非常に似た形状です。
特徴③鉄のクサビでがっちり接合
接合部を上から見てみると、鉄クサビが二つ打ち込まれています。こうすることで頭と木柄がしっかりと固定され、大きな衝撃が加わっても動じることなく力を発揮できそうです。
各社のロゴが刻み込まれた技術の結晶
上記で紹介した企業の技術が結集されている証明として、木柄には村の鍛冶屋のレーザー刻印、斧の平地には水野製作所の刻印である歌舞伎の隈取りとみず乃の文字、そして木柄の末端部にはマサコー山口木工のブランドロゴが確認できます。
カービングアックス馬斧のケースは変化を楽しめるヌメ革製
カービングアックスに付属するケースは生成りカラーのヌメ革製です。
最初は固くて傷一つないカバーも使用とともに風合いの変化を楽しめそうですね。
内側にはレザーが挟み込まれているため、収納時に刃先がリベットに直接当たらないよう工夫された設計となっています。
ボタン付きのベルトでスムーズに脱着でき、収納時の安定感も抜群です。
オプションで名入れもできる!
こだわり派の方にオススメなのが、購入時にオプションでできるレーザー加工名入れです。
10文字程度の名入れを用意された和英10種のフォントから選んでレーザー加工できます。
また名前以外にもAdobe Illustratorのデータを元にイラストのレーザー刻印も可能です。
似顔絵やグループのロゴを入れたりと、より愛着の湧く1本に仕上がります。
カービングアックス馬斧で木を割ってみた
実際に木を割ってみることでその使い心地をチェックしてみました。
薪割りは初心者なので、付属の説明書は公式サイトを確認しながら正しいやり方で使用してみます。
今回薪に使用する木は針葉樹と広葉樹の2種類を用意しました。
針葉樹
まずは軟木である針葉樹から割ってみました。
木に一度刃先を食い込ませ、木ごと持ち上げて薪台に思いきり叩きつけます。
刃がしっかりと木に食い込み、2〜3回叩きつけることで簡単かつ綺麗に薪を割ることができました。
力もそれほど必要としません。
広葉樹
続いて堅木である広葉樹です。先ほどの針葉樹と同様の手順で行いましたが、木が堅い分、刃先を木に食い込ませるのが針葉樹と比べて食い込みづらく、ある程度勢いが必要となります。
食い込ませた後の叩きつける工程ですが、こちらも針葉樹と比較すると力が必要で叩きつける回数も少し多くなりました。
慣れてくると問題なくスムーズに割ることができましたが、大きめの木を割ろうとチャレンジした際、途中でつっかえってしまい、割り切ることができませんでした。堅い木の場合はあまり無理をせず、木のサイズに注意した方が良さそうです。
良かった点
カービングアックスを実際に使ってみて、良かった点を紹介していきます。
しっくり握れて力が加わりやすい
薪を割ってみたときに、そのグリップの握りやすさとヘッドの重さのバランスから力が薪にうまく伝わっていることを体で実感できました。
心地よく割れるのでストレスも少なく大量の薪を続けて割ることができました。
女性でも扱いやすいサイズ感
カービングアックスは個人的に非常に扱いやすいサイズ間でした。大きくなればなるほど力も大きくはなりますが、その分扱いも困難になります。カービングアックス程度のサイズ感であれば女性でも比較的簡単かつ安全に薪割りを実践できそうです。
またザックなどにもしっくりとくくりつけることができ、置いたときに柄が引っかかることもありませんでした。
やっぱりおしゃれ
何より見た目がかっこいいなあと実感しています。男らしい力強さも感じながら、木柄の曲線が美しくスタイリッシュで、レザーケースと非常にマッチしています。性別を問わず使える究極の1本であることを実感できました。
気になった点
買って良かったと思える点はたくさんありましたが、もちろん気になった点もありました。
木のサイズや種類によっては太刀打ちできない
上記でも少し紹介しましたが、木の種類や大きさによっては太刀打ちできない場合があります。ざっくりと切り出した丸太をカービングアックス1本で加工して扱いやすいサイズの薪を割り出すというのはなかなか難しいでしょう。同様サイズの手斧にも同様のことが言えるかもしれませんが、あくまで手斧ですので、力に限界があるのはコンパクトで扱いやすいという長所と引き換えなのかなと考えています。
まとめ
コンパクトで扱いやすく、職人たちの手によって造り上げられたこだわりのカービングアックス。その実力をぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。