ポケットストーブって本当に便利ですよね。
いちいち火起こしをする必要がないし、軽くてコンパクトだから、持ち運びにも便利。
時間のないキャンプの朝、ちょっとコーヒー用のお湯を沸かしたい時なんかに最適です。
ポケットストーブと固形燃料さえあれば、すぐにお湯を沸かすことができます。
準備も片付けもほとんどいりません。
でも、季節によっては使いづらい時もあります。
気温が低い時とか風が強い時は、風がポケットストーブに吹き込んで熱が逃げてしまい、なかなかお湯が沸かなかったりします。
今回はダイソーで売っている材料を使ってポケットストーブ用の風防をDIYで作る方法をご紹介します。
前回は激安のエスビットもどきのポケットストーブを紹介しましたのでそちらも是非参考に!
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ポケットストーブに風防があると熱効率が高くなる
ポケットストーブは、両側の風よけによって風を防いでいるのですが、折りたたみを可能にしている構造上、中央部分が大きく空いています。
仕方がないことですが、この部分から風が吹き込んでしまったり、熱が外に逃げてしまったりするのも事実です。
つまり、この部分に壁を作ることができれば、外気との熱の行き来がなくなり、さらに燃焼効率と熱効率を上げられるはずです。
ちなみに、このポケットストーブは底面に複数のスリットが入っており、下から空気を取り入れられるようになっています。
下から取り込んだ空気が上に抜けることによって炎がさらに高く燃え上がる、という仕組み。
そのため、風を防ぐための壁を作っても空気が取り入れられないということはないので、心配無用です。
ポケットストーブの風防はDIYで作ることができる
ポケットストーブ用の風防は、ダイソーで売っている材料を使って、簡単に作ることができます。
作り方は次の3通りです。
方法① ダイソーのアルミ板を利用(20分)
1つ目の方法は、ダイソーで売っているアルミ板をポケットストーブの形状に合わせてカットし、はめ込むという方法です。
使うのは、この20cm×20cmのアルミ板。100円とは思えないほどの大きさです。お店によっては置いてないこともあります。
僕は3件目のダイソーでやっと見つけました。
形状をぴったり合わせるので、見た目がもっともスマートでなおかつ耐久性が高い風防ができます。
しかし、決して難しいものではありませんが、線を引いたり板をカットしたりという作業が入るため、苦手な人は気が引けるかもしれませんね。
手順は次の通りです。
①採寸をして、風防の大きさを決めます。
基本的に、出来上がった風防の縁は全て隠れます。
多少の誤差があっても見えませんので、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。
開ききった時だけでなく、中ほどまで折りたたんで使う時のことも想定して、形状は台形としています。
こうすることで、風防を取り外さなくても、開き具合を調整できるようになります。
②サイズが決まったら、画用紙に描き込み、切り取ります。
切り取った画用紙をもとに、アルミ板に型を写し取っていくことになります。
画用紙がガタガタになると、出来上がった風防にガタガタになってしまうので、丁寧に作業を行いましょう。
③画用紙を使って、アルミ板に写し取ります。
切り取った画用紙で、アルミ板に型を写し取っていきます。
僕は、油性ペンで型を写し取ったので消えなくなってしまいました。
ぜひ水性ペンで作業することをおすすめします。
④アルミ板をカッターで切り取ります。
ハサミで切り取ろうとしたら板が曲がっていまいそうだったので、カッターで切り取りました。
かなり固くて切り終わるまで時間がかかってしまったので、ハサミで作業した方がいいかもしれませんね。
差し込み部分を切って折り込みます。
台形を切り取ったら、ポケットストーブに固定できるよう、差し込み部分を作ります。
風防本体とつながっている部分は、間違えて切ってしまうことがないように注意してください。
差し込み部分を切ったら、ポケットストーブにはめて折り込みましょう。
⑥紙やすりでバリ取りを行って完成。
金属を切ると、切断面にどうしても細かいとげのような物が残ってしまいます。
ポケットストーブを扱っている最中に手を切ることがないように、紙やすりできれいにしておきましょう。
やすりをかけたら完成です。
もちろん風防を立てたまま、両側の壁をたたむこともできますよ。
方法②ダイソーのパウンドケーキの型を利用(5分)
2つ目の方法は、ダイソーで売っているパウンドケーキの型の底面を切り取り、はめ込むという方法です。
ダイソーのパウンドケーキ型はシンデレラフィットと言ってもいいくらいポケットストーブにぴったりはまります。
アルミ板に比べると加工が少なくてすむうえに加工がしやすいというメリットがありますが、少し耐久性は低くなります。
手順は次の通りです。
①パウンドケーキ型の底面をカッターで切り取ります。
ハサミでも切り取ることができますが、カッターの方が切り取りやすいです。切り取った縁はするどくなるので、手を切らないように気を付けて作業しましょう。
②底面を切り取ったら、指を使って広げます。
そのままの形ではポケットストーブにはめることができないので、指で少し広げておきましょう。
③ポケットストーブにはめてみて、大きさを確かめます。
底面のみをきれいに切り取ると、ポケットストーブにはめた時に余裕がないため、使いづらさを感じると思います。
少し余分にハサミで切ることで、余裕が出て使いやすくなりますよ。
④紙やすりでバリ取りをし、完成。
金属を切ると、縁にバリが出ます。
作業中に誤ってケガをする可能性があるため、切った所を紙ヤスリでこすり、きれいにしておきましょう。
ヤスリをかけ終わったら完成です。
方法③BBQ用アルミホイルを利用(3分)
3つ目の方法は、BBQ用の厚めのアルミホイルを折りたたんでポケットストーブにはめ込むことで、風防にするという方法です。
BBQ用のアルミホイルとは、BBQコンロの底に敷いて片付けを楽にするためのアルミホイルで、熱で破れてしまうことがないようにかなり厚めになっています。
セリアでも「BBQマルチホイル」という商品名で販売されているのですが、今回は見つけることができず、BUNDOK(バンドック)のアルミホイルを使用しています。
手順は特にありません。
切って入れ込むだけです。
ポケットストーブの風防の効果を検証
200mlの水をアウトドア用の片手鍋に入れて、ポケットストーブで加熱し、鍋の底の方が沸騰してくるまでの時間を比較します。
実際の使用場面に近付けるため、夕方の野外で行っています。
4月といえどもまだまだ夕方は寒いですね。
風防なし
風防なしの場合、2分過ぎたくらいで鍋から湯気が立ち始め、鍋の底の方からふつふつと気泡が上がり始めるまで、5分ほどかかりました。
アルミ板で作った風防
アルミ板で作った風防だと、火を点けてから1分30秒くらいから湯気が立ち始めました。
4分過ぎたくらいで鍋の底から気泡が上がり始め、5分を過ぎたくらいにはけっこうな勢いで気泡が上がりました。
もっとも炎のゆらぎが少なかったのが、このアルミ板の風防を付けた時だと感じました。
パウンドケーキ型の風防
パウンドケーキ型で作った風防だと、1分30秒過ぎくらいから湯気が上がり始め、3分弱経つ頃にはかなり勢いよく湯気が立ちました。
4分30秒くらいで、鍋の底の方から気泡が上がり始めましたが、その後時間が経っても気泡が立つ勢いは強くなりませんでした。
BBQ用アルミホイルの風防
BBQ用アルミホイルで作った風防だと、1分30秒くらいから湯気が上がり始めました。
4分30秒弱で、鍋の底の方から気泡が上がり始めました。
検証結果
どの風防も、風防なしの場合と比べて気泡が立ち始めるまでの時間が短くなったことから、燃焼効率や熱効率を上げる効果があると考えられます。
特に、アルミ板から切り取って作成した風防は、空間を狭くすることで余分な熱の逃げ場がなく、熱効率が上がったのではと考えられます。
しかし、風防による差はそこまで大きくなく、見た目や耐久性を重視したい人はアルミ板で、とにかく手間を減らしたい人はアルミホイルやパウンドケーキ型を利用するのがいいのではと思います。
ちなみに今回は、お湯の状態を確認するために鍋にフタをせずに加熱を行いました。
実際のアウトドアでは、ふたをして加熱することで、さらに早く沸騰させることができます。
アルミホイルをかぶせるだけでいいので、お湯を沸かす時は必ずフタをした方がいいですよ。
DIYしたポケットストーブの風防は収納もできる
これらの風防、簡単にDIYで作ることができて、その役割をしっかり果たせるだけではなく、コンパクトに収納することができます。
ポケットストーブは、両側の壁を折りたたむことで小さく収納することが可能で、ポケットにもしまえる程の大きさになるのですが、今回作った風防はこのコンパクトなポケットストーブの中にしまい込むことができます。
使いたい時にどこにしまったか分からず、探し回るということもなくなるし、他のキャンプギアとこすれて傷つけてしまうということがなくなりますよ。
まとめ
今回は、ダイソーで買える材料を使って、ポケットストーブの風防の作り方を説明してきました。
材料費も安いし、作り方も簡単。一度作ってしまえば、ただでさえ便利なポケットストーブが、さらに便利に使えるようになります。
みなさんもぜひ、ポケットストーブの風防を作ってみてはいかがでしょうか。