冬キャンプにおけるシュラフ選びはとても重要で、選び方を間違えると寒くて寝られず体調を崩し、せっかくのキャンプが台無しになってしまいます。
ただシュラフといっても膨大な数が出回っていて、どのようなシュラフを選べばいいのか悩みますよね。
「冬用シュラフは高そう」「快適温度ってなに?」「信頼できるメーカーは?」
などといった皆さんの疑問も解決しながら、信頼と実績を兼ね備えた最強コスパのシュラフを紹介していきます!
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スナグパック(Snugpak)とは
スナグパックは1977年にイギリスで生まれたブランドで、主にシュラフやウェアを開発・製造しています。
世界で50か国もの軍隊に製品を採用されるほど品質と耐久性に定評がありながら、リーズナブルな価格設定で、キャンパーはもちろん登山家など幅広く愛用されています。
そんな英国職人の技術が詰まった「本当に使える」コスパ最強シュラフが、これからの寒さが厳しくなる冬キャンプにピッタリなので紹介していきます。
後半にはシーズンごとにおすすめのシュラフも紹介していきますので参考にしてくださいね。
スナグパックシュラフの種類
スナグパックのシュラフは全部で60種類にもおよび、いきなりどれにしようか選び出すとどれにすればいいのかわからなくなり、自分が求めている性能にピッタリのシュラフを見つけることが難しいです。
まずはスナグパックシュラフのシリーズごとの特徴を把握し、自分の求めている性能と予算による価格帯を整理し選んでいきましょう。
タクティカルシリーズ【Made in UK】
スナグパックシュラフのハイエンドモデル。
外生地・内生地・中綿それぞれに、スナグパックシュラフの中でも高スペックを誇る素材を使用しています。
タクティカル2 | タクティカル3 | タクティカル4 | |
---|---|---|---|
収納時サイズ | 直径17×長さ18cm | 直径20×長さ23cm | 直径24×長さ25cm |
展開サイズ | 縦(長さ)220×横(周囲)150cm | 縦(長さ)220×横(周囲)150cm | 縦(長さ)220×横(周囲)150cm |
重量 | 1,100g | 1,700g | 2,100g |
快適使用温度 | 0℃ | -7℃ | -12℃ |
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スペシャルフォースシリーズ【Made in UK】
こちらもおなじくハイエンドモデルのシュラフ。
外生地・中綿に高スペック素材を使用しています。
特徴的なのは、センタージップを採用していることで、左右どちらの手でも開閉しやすくなっています。
コンプリートシステムはスペシャルフォース1と2をセットにしたモデルでそれぞれ使い分けることもできるし極寒時には2重に連結してつなぐことで-15度まで対応しています。
スペシャルフォース1 | スペシャルフォース2 | スペシャルフォース コンプリートシステム (単色) |
|
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収納時サイズ | 直径16×長さ16cm | 直径23×長さ23cm | 直径27×長さ30cm |
展開サイズ | 縦(長さ)220×横(周囲)160cm | 縦(長さ)220×横(周囲)160 | 縦(長さ)220×横(周囲)160 |
重量 | 1,200g | 1,800g | 3,200g |
快適使用温度 | 5℃ | -7℃ | -15℃ |
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ソフティーシリーズ【Made in UK】
Made in UKシリーズのなかではベーシックなモデルで、スナグパックシュラフとしてはじめて作られたモデル。
スペシャルフォースシリーズと同じく、外生地と中綿に高スペック素材を使用しています。
同じ性能でサイドジップがソフティーシリーズ、センタージップがスペシャルフォースシリーズと覚えてください。
ソフティー3 マーリン |
ソフティー6 ケストレル |
ソフティー9 ホーク |
ソフティー12 オスプリー |
ソフティー15 ディスカバリー |
ソフティー18 アンタークティカ |
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収納時サイズ | 直径16×長さ16cm | 直径18×長さ19cm | 直径19×長さ21cm | 直径23×長さ25cm | 直径23×長さ25cm | 直径25×長さ30cm |
展開サイズ | 縦(長さ)220×横(周囲)150cm | 縦(長さ)220×横(周囲)150cm | 縦(長さ)220×横(周囲)150cm | 縦(長さ)220×横(周囲)160cm | 縦(長さ)220×横(周囲)160cm | 縦(長さ)220×横(周囲)160cm |
重量 | 900g | 1,200g | 1,500g | 2,000g | 2,000g | 2,950g |
快適使用温度 | 5℃ | 0℃ | -5℃ | -10℃ | -10℃ | -20℃ |
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ソフティーエリートシリーズ【Made in China】
こちらは2019年にスタートしたシリーズで、上記3つのハイエンドな【Made in UK】と、後述する手頃な【ベースキャンプシリーズ】の中間に位置するモデルです。
簡単な違いは、イギリスで製造している中綿を中国で忠実に再現したモノを使用している所です。
生産国は違いますが、保温力や撥水性は見劣りしないものになっていますのでコスパが良いといえます。
ソフティー エリート2 | ソフティー エリート3 | ソフティー エリート4 | ソフティー エリート5 | |
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収納時サイズ | 直径18×長さ24cm | 直径22×長さ26cm | 直径24×長さ28cm | 直径26×長さ32cm |
展開サイズ | 縦(長さ)220cm・横(周囲)160cm(開放時175cm) | 縦(長さ)220cm・横(周囲)160cm(開放時175cm) | 縦(長さ)220cm・横(周囲)160cm(開放時175cm) | 縦(長さ)220cm・横(周囲)160cm(開放時175cm) |
重量 | 1,300g | 1,600g | 1,950g | 2,400g |
快適使用温度 | 2℃ | -5℃ | -10℃ | -15℃ |
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コスパで選ぶならベースキャンプシリーズ【Made in China】
後ほどのレビューで紹介するのが、【ベースキャンプシリーズ】のシュラフです。
素材こそハイエンドモデルには劣るもののその分価格に優れ、快適温度もシュラフによっては最大-12℃と一般的な冬キャンプには適した温度設定。
冬用から2シーズン用まで合わせて5種類と豊富なラインナップなので、キャンプから車中泊まで幅広いニーズに答えてくれるシリーズのシュラフです。
ノーチラス | マリナー | スリーパーエクストリーム | スリーパーエクスペディション | ベースキャンプスリープシステム | |
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収納時サイズ | 直径20×長さ40cm | 直径24×長さ40cm | 直径26×長さ46cm | 直径30×長さ50cm | 直径30×長さ50cm |
展開サイズ | 縦(長さ)220cm×横(周囲)160cm | 縦(長さ)220cm×横(周囲)160cm | 縦(長さ)220cm×横(周囲)160cm | 縦(長さ)220cm×横(周囲)160cm | 縦(長さ)220cm×横(周囲)160cm |
重量 | 1,400g | 1,750g | 2,100g | 2,600g | 3100g |
下限外気温度 | -2℃ | -7℃ | -12℃ | -17℃ | -17℃ |
快適使用温度 | 3℃ | -2℃ | -7℃ | -12℃ | -12℃ |
価格 | 6,820円 | 8,690円 | 11,000円 | 13,750円 | 13,800円 |
対応シーズン | 春夏2シーズン | 春夏秋3シーズン | 冬対応 | 冬対応 | オーシーズン |
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スナグパックシュラフベースキャンプシリーズ
“ベースキャンプシリーズ”のなかでも冬ようにおすすめは3種類
先ほど紹介したベースキャンプシリーズは全部で5種類あり、なかでも冬キャンプにおすすめな温度域のシュラフがスリーパーエクストリームとスリーパーエクスペディションとベースキャンプスリープシステムになります。
- 【スリーパーエクストリーム】快適温度-7℃
- 【スリーパーエクスペディション】快適温度-12℃
- 【ベースキャンプスリープシステム】快適温度-12℃
※残りの2種類のシュラフは2シーズンもしくは3シーズン用で冬キャンプにはおすすめできないので、最後に紹介するシーズンごとのおすすめシュラフの項目で紹介しますね。
スナグパック寝袋の快適温度の考え方
ではシュラフを選ぶときに考えるのが、実際どのくらいの気温での使用を想定しているかですよね。
そこで目安になるのが、スナグパックが長年の経験をもとに独自に算出した、シュラフごとの温度帯です。
スナグパックシュラフには「快適温度(Comfort)」「下限温度(Low)」と2つの温度表示があるので、それぞれの温度の意味を理解していきましょう。
分かりやすくざっくり説明すると、
- 快適温度(Comfort)=多くの人が寒さを感じることなくリラックスして眠れる温度。
- 下限温度(Low)=厚着をしたりシュラフの中で丸まったりと、工夫をすれば眠れる温度。
みなさん寒い冬キャンプの夜はもちろん“快適”に眠りたいですよね?なので快適温度に着目してシュラフは選んでください。
さらにより自分に合った気温での快適なシュラフを選ぶポイントして、体感温度を考慮しシュラフに設定されている快適温度から男性は+5℃/女性は+7℃してください。
例えば快適温度-7℃のスリーパーエクストリームだと、男性は-2℃で女性は0℃が実際にこのシュラフで快適に眠れる気温になります。
スナグパックシュラフを冬キャンプで使ってみた
エリア | 関西 |
---|---|
時期/最低気温 | 1月頭/最低外気温-1℃ |
シュラフ | ベースキャンプ スリーパーエクストリーム |
使用したテント | ポリコットンテント |
ストーブ | 使用無 |
コット | 使用有(地面から15cmほどのローコット) |
マットなど | コット上にペンドルトンの厚手のコットンタオルのみ |
上記条件で、一般的な人より寒さに弱い“女性”が「ヒートテック上下+薄手の綿のパジャマ」着用で、顔は少しヒヤッとしましたが、全体的に寒さを感じることはなく朝まで快眠できました。
一方同行していた“男性”は一般的な人より寒さに強く、同じ条件下で服装は「ヒートテック上下のみ」で「ベースキャンプ スリーパーライト」を使用。
少し体を丸めた状態で、顔以外寒さを感じることなく眠れました。
ベースキャンプ スリーパーライト
ベースキャンプスリーパーライトは現在はカタログには掲載されてないので廃盤になっているかもしれません。
スナグパックシュラフ・ベースキャンプスリーパーエクストリームのレビュー
各ディティール
シュラフのサイズは220cm×75cmとかなりロングかつワイドなので、大柄な男性でも使用できます。(スリーパーエクストリーム)
窮屈なシュラフが苦手な人にもおすすめのマミー型ですね。
内生地はしっとりとした肌触りで、とても気持ちがいいです。
外生地には撥水加工がされているので多少の雨なら弾きます。
チャックは寝ながらも開閉しやすいようにダブル。
チャックの外側にマジックテープを採用することで、防寒と雨の侵入対策を強化しています。
ちなみにチャックはYKK製ではないですので、すこし引っかかることもありますが気にならない程度です。
顔回りもドローコードでしっかり防寒できます。
スナグパックシュラフは軍用ということもあり、ブーツを着用したままシュラフに入ることも想定されているので、足元はかなり余裕のある設計。
足元にはしっかり中綿も入っていますが、余裕があることでかえって足元が寒く感じる人もいるかもしれません。
また足元にはループが付いているので、乾燥させたくて吊り下げたいときに便利です。
スナグパック寝袋は洗濯できる?
スナグパックシュラフは化繊素材ですので洗濯が可能です。
シュラフは寝ている間の汗や皮脂でかなり汚れていますので、ご自身にとってのオフシーズンにはしっかり洗ってメンテナンスしてくださいね。
シュラフのたたみ方
スナグパックシュラフにはコンプレッションサックが付属しています。
この収納袋に人が包まれるほど大きさのシュラフを綺麗に収納することは実際ほぼ不可能なため、おすすめのたたみ方としてはシュラフの端から収納袋にガンガン詰め込んでいく方法が効率的かつ現実的です。
最後はドローコードで締め上げて完了!
詰め込んだだけの仕舞寸法は、ちょうどハルタフォースのオールラウンドと同じで約44cmです。(スリーパーエクストリーム)
こちらの収納袋はコンプレッションサックですので、中の空気を抜いていくイメージでベルトを締めていけば多少コンパクトになります。
スナグパックシュラフ シーズン別おすすめラインナップ
春(3~5月)
スナグパック ノーチラスマミー
ベースキャンプシリーズのなかでも3シーズンモデルのうちのひとつ。
快適温度は3℃と、風が強く昼と夜の寒暖差のある春におすすめのシュラフです。
3シーズン用ですがマミー型ですので、封筒型に比べて保温力に優れています。
スナグパック ソフティー エリート2
スナグパックのハイクオリティーを低価格で提供する“”ソフティー エリート“シリーズのシュラフ。
こちらのエリート2は快適温度が2℃と、3シーズン通して使いやすい温度域のモデルです。
このシリーズのシュラフには、ベースキャンプシリーズよりも性能の良い中綿「ソフティー」が採用されています。
夏(6~8月)
スナグパック トロピカルマミー
ベースキャンプシリーズの中で最も快適温度が高く、スナグパックシュラフとしても最軽量の夏用モデルです。
収納サイズは14×29cmとかなりコンパクト。
快適温度は7℃と夏場はチャックを閉める必要もないほどで、シーズン問わず車中泊や緊急用として車に一つ積んでおくのもおすすめです。
秋(9~11月)
スナグパック ベースキャンプシリーズ スリーパーライト
ベースキャンプシリーズ快適温度-5℃のシュラフ。
-5℃ということは、個人差はありますが一般的な男性の体感温度でいうと、0℃の気温でも快適に眠れるシュラフなので、秋だけでなく冬本番でも十分活躍してくれます。
スナグパック マリナー マミー
こちらもベースキャンプシリーズのシュラフで、快適温度-2℃。
さきほどの“スリーパーライト”と“ノーチラス”の中間の位置づけです。
マミー型ですので体にフィットし、熱を逃さず高い保温効果が得られます。
冬(12~2月)
スナグパック ベースキャンプ エクスペディション
ベースキャンプシリーズのなかで最高の保温力を誇るシュラフ。
その快適温度はー12℃と、ほかのベースキャンプシリーズとは別格です。
ここまでくると真冬の氷点下-5℃といった過酷な状況でも、しっかりあたためてくれるので薄着でも安心して眠ることができます。
スナグパック ソフティー エリート5
スナグパックシュラフ“ソフティー エリート”シリーズのなかで最高クラスの保温力を持ったシュラフで、快適温度はー15℃。
スナグパックベースキャンプのスリープシステムがおすすめ
スナグパックのベースキャンプスリープシステムは日本限定発売のレイヤーシステムの寝袋です。
シュラフ同士を組み合わせて年中使えるシュラフ
スナグパック ベースキャンプ スリープシステム
「スナグパック」とアウトドア用品などの通販で有名な「ナチュラム」がコラボした、斬新な設計のシュラフ。
簡単に説明すると、ノーチラス同様シュラフ(快適温度3℃)とトロピカル同様シュラフ(快適温度7℃)が2枚セットになっていて、二つのシュラフを重ねて使用することで快適温度-5℃にまで性能を上げることができるシュラフです。
もちろんそれぞれを独立して使用することもできるので、冬だけでなく3シーズン使用できます。
まとめ
種類が多く選ぶのが難しそうなスナグパックシュラフですが、シリーズと特徴をとらえれば自分に合ったシュラフが見つけやすくなったと思います。
実際に自分の行きたい冬キャンプの気温を想定し“体感温度”を目安にシュラフをえらんで、暖かくて安心な冬キャンプを楽しんでください。