2020年春に発売されてから瞬く間にソロキャンパーの間で人気の高まったベルモントのコンパクト焚火台TABI。
私自身もその個性的なデザインとコンパクトな印象を受けて購入に至りおよそ1年が経過しました。
実際に使用を重ねていくうちに購入当初は気付けなかったTABIのメリットやデメリットなどが見えてきました。
そこで今後TABIの購入を検討されている方に向けて、今回は1年使い続けてわかったTABIの製品レビューをさせていただきます。
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ベルモントTABIの基本情報
品番 | BM-263 |
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品名 | 焚き火台TABI(ケース付) |
材質(本体) | チタニウム、18-8ステンレス |
材質(収納袋) | ナイロン |
サイズ(使用時) | 237×360×170mm |
サイズ(収納時) | 178×360×15mm |
重量 | 約423g(本体:約298g、側板:約29g、網:約96g) |
耐荷重 | 火床:約15kg、網約5kg |
JAN | 4540095042630 |
生産国 | 日本 |
ベルモントTABIの特徴
丈夫なチタン素材
キャンプギアに使用される素材として高く評価されているチタン素材をTABIは本体に採用しています。
チタンはアルミやステンレスと比較して値段は高くなるものの、丈夫で軽く耐食性に優れているというメリットがあります。
焚火台は薪や調理器具などある程度の重量が加わり、また熱や水など様々な影響を受けやすい道具ですので丈夫なチタン素材は大変嬉しいポイントです。
同じように長く使っているステンレス製のピコグリルと比べてみるとピコの方が劣化しているように感じます。
軽量かつコンパクト
薄いチタンパネルと3本のステンレス脚を組み合わせて構成されるTABIは重量約423gとなっており、500mlの飲料水よりも軽量設計となっています。
収納時のサイズは178mm×360mmで表面積としてはA4の書類と大差ありません。
しかも厚みは15mmとなっているためリュックやコンテナにちょっとした隙間さえあれば問題なく詰め込むことが可能です。
何かと便利な横長形状
筒型や正方形など焚き火台と単に言っても様々な形状がありますが、中でも多いのは横長の焚火台です。
横長の焚火台は長い薪をそのまま使用できたり、その形状を生かし調理を左右でわけて同時進行で行うなど工夫の幅も広げやすい特徴があります。
TABIは使用時237×360×170mmとコンパクトながらも横長形状となっているため初心者から上級者まで扱いやすい形状となっています。
付属の焼き網は耐荷重5kg
ステンレス網はリニューアルされ、耐荷重5kgで重たい調理器具も使えます。
ソロキャンプの場合はそれほど大きな調理器具を使用する機会はほとんどありませんので耐荷重はリニューアル前の3kg程度でも十分にも思われますが、スキレットなど重い調理器具を用いて煮込み料理などを楽しむ場合は意外と重量が嵩みます。
耐荷重5kgとなればダッチオーブンのようによほど重いものを乗せない限りまず壊れる心配はないです。
TABIのメリット
ここからは実際に使用を重ねた上で、TABIを購入して本当によかったと感じられた点をご紹介いたします。
軽量コンパクトでリュックにも入る
特徴紹介でも触れましたが、やはりソロ用焚火台である以上は軽量かつコンパクトである点は絶対抑えておきたいポイントです。
TABIはそれを満足に実現できていることを改めて実感しました。
大量にキャンプギアを詰め込んだリュックの仕上げにさっと隙間へ差し込むだけで持ち運べるコンパクトさは購入当初も現在も変わらずTABIの大きなメリットであることを実感しています。
ソロ用鉄板をそのまま置ける
TABIの使用時面積は237×360mmとなっていますが、この大きさがソロ用鉄板を使う際に非常にベストなサイズ感だと感じられました。
ソロ用鉄板といっても様々なサイズがあるので一概には言えませんが私の場合はテンマクデザインの男前グリルプレートを使用しています。
サイズは207×143mmとなっており、片側はTABI付属の網で調理、もう片側は男前グリルプレートで調理といった形で使い分けています。
付属の網はTABIの半分程のサイズと小さめなので、その点に物足りなさを感じる方もいるかもしれませんがこのように鉄板をお持ちであれば解決に繋がります。
ダイソーやセリアなどで販売されている超絶コンパクトな鉄板はもちろん使用できませんが、ある程度サイズのあるソロ用鉄板はそのままTABIに乗せて使用できるためおすすめです。
火の管理がしやすい
先ほどTABI付属の網が火床の半分程度のサイズであることをご紹介しましたが、半分のサイズであるが故に網をしていない側から火の管理を容易にできるというメリットがあります。
調理をしていると肉の脂が落ちて突然大きな火が上がるなんてこともしょっちゅうあります。
そんな時にも慌てることなく薪バサミで火のついた薪を片側へ逃してあげることで火力調整ができます。
また両サイドの側板は簡単に着脱できますので薪バサミで外して横から薪をくべたりも可能です。
あらゆる方法で火の管理がしやすくなっているため、火の扱いに慣れていないキャンパーにもおすすめです。
ズレ防止加工の網で調理のストレス軽減
網の上で料理をしていると網に食材がくっついてしまい、それを取るために網がずれてしまうなんてこともよくあります。
その点、TABIに付属する専用の網は四隅に溝が加工されているため、この溝が本体の脚部の突起とうまく噛み合うことで横ズレを防いでくれます。
些細な工夫ですがこれがあることでプチストレスを感じることなく美味しく食事が楽しめます。
パーツのみの購入も可能
大変丈夫な設計ですので1年使用した程度ではそれほど劣化が見受けられませんが、今後使い続けるうちにパーツの破損や紛失も考えられます。
そのような事態になってもTABIはアウトドア用品店もしくはオンラインショップでパーツのみの購入も可能となっているため安心です。
- 火床:2,850円(税込価格3,135円)
- 側板:500円(税込価格550円)
- 脚:1,300円(税込価格1,430円)
※各1個の価格になります。
ベルモント公式ページで購入できます。
サスティナブルな時代ということもあり、お気に入りの道具はなるべく買い替えずに長く使い続けたいものですよね。
TABIのデメリット
続いて実際にTABIの使用を続けてみて、ちょっと残念に感じたポイントについてご紹介します。
使い続けると収納時に厚みが出る
焚火台は熱の影響を直接受けるギアのため仕方ない点でもありますが、本体は熱によって変形が生じます。
使用時はTABIの設計上2枚の火床を組み合わせ湾曲した状態で固定されることとなります。
この状態で火床に熱が加えられるため湾曲した状態で段々と癖がついてしまい、当初フラットであった火床は収納時にその分の厚みが出来てしまいます。
もともと薄い素材なので隙間などの収納スペースに入れ込めばそれに従い形状を変えるため大きな問題はありませんが、付属の収納ケースに収まりが悪くなるためその点は少し気になりました。
収納時の厚みが気になる場合には火床お歪みの癖を治せばある程度はフラットな状態になります。
歪みを治すと写真左のようにフラットになります。
2枚とも行えば収納時のかさばりから解消されます。
フィールドへの配慮が必要
TABI本体の火床には左右合わせて16箇所のスリットが入っています。
これにより風を効率的に取り込むことで燃焼効率を上昇させているのですが、その反面スリッドから灰が地面へ落ちてしまうというデメリットもあります。
最近ではほとんどのキャンパーが焚火台を使用する際、地面への影響を懸念して焚き火シートなど難燃性のものを焚火台の下へ設置した上で使用しているかと思います。
特に何も敷かずにTABIを使用した場合フィールドを汚してしまうだけでなく、最悪の場合火事などにも繋がる恐れがありますので必ず焚き火シートは必要です。
網目がやや荒い
付属の焼き網に並行して備わる鉄棒の間隔は約2cmです。
ステーキや一般的な焼き肉用の肉であればそれほど心配は入りませんが、ホルモンなど小さめの肉や滑りやすい食材は下へ落下しやすいです。
そのような食材を焼く際には先ほど紹介したように鉄板を使用するか補助的に100均の網を乗せるなどの対策を取ることで回避できます。
ケースが安っぽい
付属のナイロンケースはジャストサイズでマジックテープ一点留めの扱いやすいケースなのですが、どうしても安っぽさは否めません。
収納できればなんでもいいという方は特に問題なく使用できるでしょう。
本体にこだわりが詰まっているためケースにそこまで尽力できないのだろうと思いますが、ペラペラですぐに燃えてしまいそうな付属ケースの代替えに良いものがないか検討中です。
まとめ
TABIにはいくつかのデメリットもありますがどれもそこまで大きな問題とならず、メリットの方が圧倒的に勝るため今後も末長く付き合っていきたい焚火台だと感じています。
購入を検討されている方はぜひ今回のレビューを参考にしていただければ幸いです。