「ガイロープ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ガイロープとは、張り綱のことで、テントやタープを支える際に使うロープの総称です。
最近はパラコードが人気なので、パラコードという言葉なら聞いたことがある方もいるかもしれません。
「なんとなくみんなが使っているから、パラコード買ってみたけど」
という方も多いのではないでしょうか。
ガイロープは安全に関わるものなので、しっかりとその製品の特徴を理解して購入した方がいいでしょう。
そこで今回は、ガイロープの種類や選ぶ際の注意点を解説し、おすすめガイロープ5選をご紹介します。
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ガイロープとは
キャンパーの中には、ガイロープという種類のロープがあると、勘違いしている方もいらっしゃるかもしれません。
テントやタープ用に使うロープを、アウトドアメーカーが「ガイロープ」という商品名で販売しているので、誤解しやすいですが、ガイロープという種類のロープはありません。
ガイロープとは、張り網のことで、ロープの種類はなんであれ、テントに使う張り網やタープを張っているロープはガイロープとなります。
最近人気のパラコードも、テントやタープを張るために使った場合は、それもガイロープとなります。
パラコードとは?テントロープの違い
パラコードとは、名前の通りパラシュートに使用するロープのことで、本来の名前は「パラシュートコード」と言います。
始まりは第二位世界大戦の頃のことで、この時の戦争の際に、パラシュートから人を吊り下げるロープとして使用されていました。
戦争で使われていたこともあり、耐荷重が高いロープです。
最も一般的な太さ4mmのロープで、250kgもの重さに耐えることができます。
さらに、軽くて耐久性もあるため、汎用性の高いロープとして使用されています。
昨今では登山やアウトドアなど、ハードに使用する場面でも使われています。
そのため、ガイロープを購入する時に検討するのが、パラコードとなります。
パラコードをテントやタープのガイロープとして使う
パラコードをガイロープとして使う人も多くいます。
ただ、テントのガイロープに強度をさほど求めないという例もあります。
スノーピークの場合ですとタープが風であおられた際に一番に壊れるべきはロープと考えているようです。
基本的には風が強い時にはタープは使わないのが鉄則ですが突風が吹いた場合に一番避けたいのがペグが抜けて勢いよく飛んでいくことです。
ペグは長く丈夫なものを使いロープはある程度の強度は必要ですが切れることで他の被害を小さくする役割にもなります。
ガイロープの種類
ガイロープは、素材によって種類があります。
購入する前には、それぞれの特徴を理解する必要があります。
そこで、まずはガイロープに使われているロープの素材をご紹介します。
テントやタープの設営に使われるガイロープには、主に3つの素材があります。
それぞれの素材によって特徴が変わってくるので、特徴を理解して購入するようにしましょう。
ナイロン
ナイロンは、今回紹介する合成繊維では最も強度の高い素材となります。
ナイロンには伸縮性があるため、テントやタープにかかる負荷をロープでしっかり吸収してくれます。
強度がとても高いため、今でもアメリカ軍の規格である「ミルスペック」では、パラコードの素材はナイロン素材であることが規定されているほどです。
表面は柔らかく、肌触りはとても滑らかです。
しかし、その分ガイロープに自在金具を止めた時に、自在金具が滑りやすいのが欠点となります。
また、濡れると硬くなる性質があるため、設営が終わった後に雨が降ってしまうと、解くのが大変です。
そのため、雨が降りそうな場合はあまり向いていません。
ポリプロピレン
ポリプロピレンの特徴は、とても軽く、価格が安いことです。
他の合成素材は水に沈みますが、ポリプロピレンは水に浮くため、誤って川に落としてしまっても紛失しません。
そのため、川辺でのキャンプが好きな方には使用する頻度が高いロープになります。
ポロプロピレンは、他の素材に比べて耐久性や強度は低く、紫外線で劣化してしまいます。
そのため、長期間に渡ってメインのロープとして使う場合や、厳しい環境でのキャンプには向いていません。
その分価格が安いため、「普段はアクセサリーとして使用し、いざという時にロープとして使う」ことや、荷物を少し縛る程度の使い方におすすめです。
ポリエステル
ポリエステルのロープは、ナイロン製のロープには劣りますが、キャンプに使用できる程度の耐久性や強度を持っています。
また、水を吸いにくい素材のため雨天に強く、紫外線にも強いため野外での活動など場所を選ばずに使えます。
価格も比較的安価なので、まず購入するガイロープとしては、最もおすすめする素材です。
ガイロープを選ぶポイント!長さと太さ
ここまでガイロープの素材をみてきました。
素材を決めた後は、いよいよガイロープの購入ですが、同じ素材を使っていても長さや太さなど、様々なものがあります。
ここでは、購入する際に注意したいポイントをご紹介します。
太さ
ガイロープの太さは、太くすればその分強度は上がります。
基本的には、4mmか5mmを使うことが多いです。
主流は4mmとなっており、4mmあればテントやロープとして使用するには問題ないので、特にこだわりがないのであれば4mmのガイロープを購入しましょう。
5mmのロープは、もちろん4mmのものより耐久性や強度は上がります。
しかし、その分かさばってしまいますし、ロープが太いとロープを切りにくかったり、結びにくい場合があります。
そのため、必要以上に強度の高いロープを購入する必要はありません。
登山の際の軽量テントや、軽量タープであれば、3mmのロープを使うこともあります。
長さ
これはテントやタープによって多少異なりますが、主流の長さは4mになります。
2mのポールを使ってタープを張る場合、45度の角度で地面までロープを持ってきた場合、2.8mの長さが必要になります。
プラスで、ロープで輪っかを作ったり、自在金具でテンションをかけることを想定すると、4mの長さがあると余裕があります。
キャンプの際は、2m前後のポールを使っている方が多いと思いますが、2.4mなどの高めのポールを使っている場合は、ガイロープの長さは5mにしましょう。
30mなどの長いロープを購入し、自分の使用しているポールに合った長さで使用するのが便利です。
ロープは、多少であれば長くても不便はないので、自分のポールに合った長さより少し長めで使用するといいでしょう。
色
ガイロープを購入する際に盲点になりがちなのが、ガイロープのカラーです。
キャンパーなら、夜間に自分のガイロープにつまずいたことが一度はあるのではないでしょうか。
つまずいた時に、焚き火や熱湯を沸かしているところに転んでしまったりしたら大変なので、視認性が高いカラーのガイロープも販売されています。
黄色やオレンジなどのカラーは、夜間でも見やすいのでおすすめです。
また、リフレクティブロープ(光を反射する)も販売されていますので、夜間の視認性を高めたい方は、反射材入りのものを購入しましょう。
ガイロープ購入の注意点
ガイロープを購入するときの注意点として『自在金具が滑る』『結びが解ける』ロープは避けたいところです。
自在金具が滑る
ロープの素材によっては自在金具が滑りガイロープの長さの調節が難しいロープがあります。
パラコードは表面がつるつるして滑る場合がありますので注意しましょう。
また、自在金具の穴の大きさとロープの太さも関係してきますので自在金具の使用も確認してロープの購入を検討してください。
結びが解ける
良いガイロープはしなやかで結びやすいのですが質の悪いものの中には結び目が解けやすいものもあります。
ガイロープ自体が固く巻き癖が強くつくロープは購入は避けるべきです。
ガイロープのおすすめ5選
- GEERTOP テント ロープ
- ATWOOD ROPE MFG. 7Strand 550 パラコード 100フィート
- cheerly 9芯 パラコード
- ROTHCO(ロスコ) ナイロンパラコード
- MARITSU テントロープ 反射材入り 径 5mm
GEERTOP テント ロープ
GEERTOPのロープは、内側にナイロン素材、外側には強化ポリプロピレンを使用しています。
そのため、防水性がとても高いロープとなっています。耐荷重も250kgとなっており、安心して使える品質となっています。
反射ワイヤーが外側のロープに使用されているため、夜間での視認性は高い商品となっています。
MARITSU テントロープ 反射材入り 径 5mm
4mmのガイロープが一般的な中、あえて5mmのロープにこだわっているMARITSUのガイロープです。
5mmの方が耐久性や高いのはもちろんですが、ロープが太い分、視認性もあがります。
反射材の幅が広いため、夜間の視認性も、4mmの反射材入りのものよりも高まります。
視認性が高いものが欲しい方は、こちらの商品がおすすめです。
cheerly 9芯 パラコード
cheerlyのパラコードは、内芯には強度に強いナイロン製の素材を使い、外側にはポリエステルの素材を使用しているため、紫外線や水にも強いガイロープです。
そのため、耐荷重は280kgを実現しており、長期間使用しても劣化があまりないので、長期間メインロープとして使うのにうってつけのガイロープです。
ATWOOD ROPE MFG. 7Strand 550 パラコード 100フィート
アメリカのロープ専門メーカーです。アメリカ軍や警察で納入実績がある、とても品質の高いロープです。
ロープはナイロン製で、中には芯が7本入っており、550ポンド(約250kg)の対荷重のロープが100フィート(約30m)の商品となっています。
品質重視で選ぶなら、外せないガイロープです。
ROTHCO(ロスコ) ナイロンパラコード
ナイロン製の素材を使用し、芯が7本入っているロープです。
ナイロン製のため、伸縮性があり、耐久性が高い商品となっています。
他者に比べてカラーバリエーションが少ないので、ロープをアクセサリーとして使う場合にはあまり向かない商品となっています。
しっかりとしたガイロープで安全で楽しいキャンプ
ガイロープは、キャンプをするには必ず必要となるアイテムです。
ガイロープの耐久性が悪い場合、ロープが切れてタープが倒れてしまうことがあります。
そのような場合は、安全はもちろん、キャンプギアが壊れてしまった場合は、楽しかったキャンプも悪い思い出になってしまいます。
ガイロープはとても重要なものなので、しっかりと納得したものを購入し、安全で楽しいキャンプライフを送ってください。